株式会社ロッテは、「チョコパイ<クリームシュー>個売り」と「チョコパイ<ビターエクレア>個売り」を、2026年9月22日より全国で発売する。内容量は各1個、価格はオープン価格で、想定小売価格は税込129円前後となる。
商品の狙いとして同社が挙げているのは、場所や保管の制限なく、皿を出さずに常温でスイーツを楽しんでもらいたいという考えだ。通常は冷蔵保存が必要なチルドデザートのシュークリームとエクレアの味わいを、チョコパイの仕立てで表現したとしている。
売場の観点で見ると、この商品には明確な構造がある。チルドの棚で売れている商品の味を、常温の棚へ持ち込むという発想だ。
シュークリームやエクレアは、日配のデザート売場では定番にあたる。一方で、冷蔵ケースの棚には限りがあり、賞味期限も短い。常温の菓子であれば、陳列場所の自由度が高く、在庫の管理もしやすい。メーカー側から見れば、チルドの売場で確立した味の認知を、別のカテゴリーで使えることになる。
購入する側にとっても、条件が変わる。冷蔵が不要であれば、持ち歩きや職場への持参ができる。同社が皿を出さずに食べられる点を挙げているのも、この違いを示すためだろう。
価格の水準も押さえておきたい。想定小売価格が129円前後というのは、常温の菓子としては中位にあたる。一方でチルドのシュークリームやエクレアは、一般的にこれより高い価格帯で売られている。同じ味の方向性で、より手に取りやすい価格を提示する形になる。
個売りという規格も、この商品の性格を表している。箱入りで複数個を売る形が主流のブランドだが、1個単位であればレジ前や少量陳列にも置ける。コンビニエンスストアのように、その場で食べる需要を拾う売場との相性がよい。
中身は、クリームシューがクリーム部分に北海道産生クリームとカスタードクリームを使用したもの、ビターエクレアがビターチョコクリームを使用したものとなる。なお北海道産生クリームの配合は0.5%と注記されている。
2品を同時に投入している点も、棚づくりの面では意味を持つ。1品だけでは既存商品の間に埋もれるが、2つ並べれば新商品としての一区画を作れる。甘さの方向性が異なるため、選ぶ楽しさも生まれる。
チルドと常温の境界を越える商品は、近年いくつかのカテゴリーで見られるようになった。保存の制約が外れることで、置ける場所と買われる場面が広がる。売場を持つ側にとっては、どの棚に置くかという判断が売上を左右する商材といえる。