廃棄物のコンサルティングとマネジメントを手掛ける株式会社テリヨは、スーパーマーケット事業者に特化した廃棄物管理サービス「Teryco」の提供を2026年9月14日に開始した。2027年度までに5社500店舗への導入を目指すとしている。
多店舗を運営する小売にとって、このサービスが解こうとしている課題は分かりやすい。
店舗ごとに、発生する廃棄物の種類も、契約している処理業者も、処理費も、管理の方法も異なる。全店舗の状況を把握して比較しようとすると、それだけで多くの時間と手間がかかる。結果として、どこに問題があるのかを見つけられず、改善にも進めないという状態が生まれる。
同サービスは、店舗ごとの廃棄物の量、処理費、処理業者、契約内容といった情報を一元管理し、コストやリサイクル率、CO2排出量を可視化する。あわせて、契約書、許可証、マニフェストといった法令遵守に必要な情報もまとめて管理する。電子マニフェストにも対応するという。
分析の踏み込み方についても説明がある。同社は、今月の紙ごみが2,500kg出たという数字を見るだけでなく、同じ規模の店舗と比較して排出量の多い店舗を把握し、さらに処理方法まで確認することで、リサイクルできる紙ごみが多く混ざっているといった要因を探れるとしている。数字を見るだけで終わらせず、比較する、原因を探る、改善につなげるところまで一貫して扱うという考え方だ。
背景には、制度面の要求もある。食品リサイクル法に基づき、食品小売業の再生利用等実施率を2029年度までに65%とする目標が設定されている。加えて、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする政府方針もある。こうした数値目標に応えるには、まず自社の現状を正確に把握する必要がある。
実務的に見逃せないのが、引き継ぎへの対応だ。契約書や許可証が店舗ごとに分散していると、担当者が異動や退職をした際に情報が失われる。本部から各店舗の状況を確認できる状態にしておけば、法令リスクの把握にもつながる。
支援の内容は3つに整理されている。データの分析、情報の一元管理、そして業務の代行だ。3つ目には、処理業者との契約内容の確認や見直しも含まれる。長く同じ条件で契約が続いている店舗では、見直すだけでコストが下がる場合もある。
同社は2022年6月の設立で、廃棄物管理の実務に約20年携わってきた代表が立ち上げた。廃棄物は捨てるものではなく、正しく把握して活用すれば資源にもなるという考えを示している。