株式会社阪急デリカは、いなり寿司の「豆狸」で54周年企画を2026年11月1日から展開する。豆狸の第一号店は1972年11月に大阪・梅田で開店し、現在は全国33店舗を展開している。販売されるのは「復刻いなり」(1個216円税込)と「54周年限定いなり詰合せ」(1セット875円税込、5個入り)で、いずれも全店で11月1日から11月15日までの15日間、数量限定になる。復刻いなりは創業当時の味を再現した甘めのお揚げを使った商品で、詰合せの内容は豆狸いなり、わさびいなり、五目いなり、月替りいなり(野沢菜のりいなり)、復刻いなりの5個入りだ。
この企画で押さえておきたいのが、詰合せの単価だ。875円で5個入りであれば1個あたりは175円になる。単品の復刻いなりは216円で差は41円、詰合せの単価は単品の81.0%にあたり約19.0%引きに相当する構成だ。復刻いなり5個分の金額で計算すると1,080円になり詰合せの875円との差は205円だが、詰合せに含まれる他の4種の単品価格は示されていないため実際の差は商品によって変わる形になる。
詰合せの構成も見ておきたい。豆狸いなり、わさびいなり、五目いなりが定番にあたり、月替りいなりが毎月変わる商品、復刻いなりが期間限定の商品になる。性質の異なる3つの区分が1セットに入る形だ。定番の商品は常時売場にあり客が繰り返し買う形になるが、月替りの商品はその月だけで期間限定の商品はこの企画の期間だけという構成になる。
1セットに3つの区分を入れる形は、客が一度に試せる構成になる。定番を知っている客であれば月替りと期間限定を含めて食べ比べる形で、初めて買う客であれば定番の味を確かめた上で限定の商品も試せる構成だ。単品で5種類を揃える形であれば5回の選択と会計が生じる部分があるが、セットであれば1つの商品として買える形になる。単価が下がる構成であれば、まとめて買う判断に向かう形だ。
価格の設定も見ておきたい。復刻いなりの216円を軽減税率8%で逆算すると税抜200円になり、区切りのよい金額だ。一方で詰合せの875円は1.08で割ると約810.19円になる。税抜810円であれば1.08を掛けて874.8円で、875円という表示は端数を処理した形と読める。単品が税抜で区切りのよい金額、セットが税込で区切りのよい金額という形になり、1セット875円という表示であれば客が見る金額が明確な構成だ。
周年の数え方も特徴になる。1972年11月の開店から2026年11月で54年になり、「54周年企画」という名称が使われる形だ。周年の企画では10年や50年といった区切りで行う形が一般的にあたり、区切りの年には記念の商品や催事を用意しそれ以外の年は通常の営業という構成になる。
54周年という数字は区切りではない形になる。毎年の周年を企画にする構成であれば、年に1回の接点が定期的に生じる形だ。客の側から見ると毎年この時期に企画があると分かる形になり、11月1日という開始日も創業の月である11月と対応する構成だ。区切りの年だけ企画を行う形では間の年は接点がない部分があるが、毎年行う形であれば企画が習慣として認識される構成になる。
キャラクターの扱いも見ておきたい。50周年記念キャラクターの「まめたん」が店頭に登場する形だ。50周年は2022年にあたり4年前の記念で作られたキャラクターになるが、54周年の企画でも使われる形で記念の年を超えて継続する構成だ。キャラクターを作る場合はデザインの費用と制作の工程が生じる部分があり、1年だけ使う形であればその年で終わる構成だが、継続して使う形であれば客に認知される時間も確保される形になる。
店舗ごとの運用も示されている。スタンプカード企画と店頭ディスプレイは、店舗ごとに開催の有無が異なるとされる。33店舗という規模であれば立地や売場の面積が異なる部分があり、百貨店の地下、駅の構内、商業施設といった立地であれば使えるスペースも変わる形だ。全店で同じ企画を行う形は告知が単純になる構成だが、条件の合わない店舗では実施が難しい部分もある。店舗ごとに判断する形はこの違いに対応する構成と読める。商品の販売は全店で行われる形で、企画の一部が店舗によって分かれる構成になる。
同社の設立は1984年6月で2026年で42年になり、豆狸の第一号店の開店はその12年前にあたる。本社は大阪府池田市古江町、代表取締役社長は中村英紀氏だ。デリカ事業の「豆狸」と冷凍惣菜、ベーカリー事業の「阪急ベーカリー」「FREDS CAFE+BAKERY」を運営している。