カルパスやジャーキーなどの食肉加工品の製造・販売を手掛ける株式会社ヤガイは、新商品「ミニおやつカルパス ミックスピザ味 18g」と「ミニおやつカルパス 激辛味 62g」の2品を、2026年9月14日より全国の小売店で順次発売する。ひとくちサイズの個包装が特徴の「ミニおやつカルパス」シリーズに、子どもも食べやすいマイルドな味わいと、激辛ファン向けの大容量タイプが同時に加わる形だ。価格はいずれもオープン価格で、店舗によって発売日や販売価格が異なる場合がある。味の方向性も容量も対照的な2品を同じタイミングで投入する点に、シリーズとして幅広い層を取り込もうとする姿勢がうかがえる。

新たに加わるミックスピザ味は、1980年代に日本の喫茶店で生まれ、長年愛されてきたミックスピザの味わいを再現した商品だ。子どもから大人まで楽しんでほしいという思いから開発された。味付けには甘めのピザソースを使用しており、辛さが苦手な子どものおやつにも合わせやすい仕上がりとなっている。内容量は18gの食べきりサイズで、1袋で完結する手軽さが特徴だ。

喫茶店で親しまれてきたメニューを起点にしている点は、味づくりの方向性としてもわかりやすい。ピザ味そのものは子どもにとってなじみのある味であり、肉の加工品というカテゴリーの中でも入り口になりやすいフレーバーといえる。

もう1品の激辛味は、唐辛子の刺激的な辛さに、風味と旨味を兼ね備えた激辛タイプのカルパスである。すでに人気を集めているフレーバーだが、今回は「もっと存分に楽しみたい」という激辛好きのニーズに応え、62gの満足サイズを新たに投入する。少量を試す層ではなく、すでに好んで食べている層に向けた設計といえるだろう。既存のフレーバーに新サイズを加えるという展開は、支持されている味をそのまま活かしながら購入単価を引き上げる狙いも見えてくる。

ヤガイはミニおやつカルパスシリーズの特長として、大きく3つを挙げている。1つ目は、幅広い世代に対応したフレーバー展開だ。甘めで食べやすいミックスピザ味と、刺激を求める層に向けた激辛味という対照的な2品が同時に登場することで、子どもから大人までをカバーするラインアップとなる。2つ目は、ひとくちサイズの個包装であること。手軽に開けられて食べやすく、食べたいときに必要な分だけ楽しめる点が支持されてきた。そして3つ目が、容量のバリエーションだ。食べきりサイズと満足サイズを揃えたことで、ひとりで好きなときに小腹を満たすおやつとしても、複数人でシェアするおつまみとしても提案できるようになる。

売場の視点で見ると、この2品は想定される購入者層が大きく異なる点が興味深い。ミックスピザ味は子どものおやつ需要、激辛味の62gは晩酌やシェア用のおつまみ需要と、それぞれ置きどころを分けて考えやすく、菓子売場と酒類まわりの関連陳列という双方からアプローチできる構成になっている。個包装という形状はレジ前や少量陳列との相性もよい。発売時期が9月中旬という点も見逃せないところで、行楽シーズンから年末にかけては、持ち運びやすい個包装のおやつも家飲み用のおつまみも動きが出やすい。同じシリーズの中に用途の異なる2品が揃うことで、季節やコーナーに合わせて打ち出し方を変えやすくなる。加えて激辛商品は話題性が高く、SNSでの反応が売れ行きに結び付きやすいジャンルでもあり、既存商品の動きを見ながら併売や差し替えを検討する形になりそうだ。

シリーズの土台となる「おやつカルパス」は、2002年9月に発売を開始し、2022年に発売20周年を迎えたロングセラーブランドである。鶏肉と豚肉を使用したジューシーな味わいと、ソフトな食感が特長で、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれてきた。小さな子どもでも食べやすい食感と手に取りやすい価格帯を持ちながら、大人にとってはおつまみとしても成立する二面性があり、売場をまたいで動く商品でもある。今回のシリーズ拡充は、その定番ブランドの裾野をさらに広げる一手となりそうだ。