そごう千葉店は、千葉市をホームタウンとする男子プロバスケットボールクラブ「アルティーリ千葉」の新シーズン開幕を祈念したキャンペーンを、2026年9月8日から23日まで実施している。9月24日の初戦に向けて、ショーウインドウのラッピングや館内放送で盛り上げる内容だ。
百貨店の販促という観点で見ると、この企画は地域のスポーツクラブとの連携を館全体で展開している点が特徴になる。
まず展示面では、外周のショーウインドウに巨大なビジュアルポスターを掲出した。掲出期間は9月8日から14日までとなる。地階のイベントスペースでは、選手が試合で着用したユニフォームや歴代ポスターの展示、オリジナルムービーの放映を行う。
音の演出も用意されている。クラブのアリーナMCを務める人物による館内放送を、11時52分と17時52分に実施する。同店でしか聞けない内容という位置づけだ。買い物中の来店客に対して、視覚だけでなく聴覚からも企画を伝える形になっている。館内放送という既存の設備を、演出の手段として使っている点が興味深い。
販促の仕掛けは2段構えだ。1つ目は、地階の惣菜・和洋菓子売場で1レシート税込3,000円以上を購入した来店客への、コラボピンバッジの先着プレゼント。合計先着600名が対象で、配布終了後はステッカーに切り替わる。なおピンバッジの配布は9月10日で終了している。
2つ目が、対象売場での1レシート税込3,000円以上の購入で参加できる応募抽選会だ。観戦チケットが当たるほか、開幕戦のファーストゴールを決める選手を予想して的中した人の中から、抽選で10名にサイン入りTシャツが贈られる。
この抽選会の対象売場の設定が、企画の狙いをよく表している。1階の化粧品や洋品小物、2階の婦人靴と婦人服、3階の婦人服とインナーウエア、5階の紳士服、6階のこども服とゴルフ、メガネサロン、7階のインテリア雑貨と呉服まで、複数のフロアにまたがっている。食品売場を対象とするピンバッジと、衣料や雑貨のフロアを対象とする抽選会を分けることで、館内の異なる階へ足を運ばせる設計だ。
地域のプロスポーツクラブと組む手法は、商業施設にとって取り組みやすい部類に入る。クラブ側は露出と集客の機会を得られ、施設側はファン層という明確な来店動機を持つ集団に接点を作れる。地元のクラブであれば、来店客の中にもファンが一定数いることが見込める。
予想を当てるという参加型の要素も、企画を長く楽しませる工夫といえる。応募した時点では結果が分からず、開幕戦まで関心が続く。買い物の場で完結せず、その後の試合にまで気持ちがつながる構造になっている。
同店の営業時間は、地階から9階までが10時から20時、10階のレストラン街が11時から22時までとなっている。