角上魚類ホールディングス株式会社は、スポンサー契約を結ぶプロ野球チーム「オイシックス新潟アルビレックスBC」の試合で、「角上魚類サンクスデー」を2026年9月22日に開催する。会場は新潟県長岡市の悠久山野球場で、一般開場は11時30分、試合開始は13時となる。

小売の視点で注目したいのが、球場で売る商品の選び方だ。

同社が用意するのは、新潟県の寺泊本店で店頭販売している海鮮串が中心になる。まぐろニンニク塩だれ串が1本700円、いか照り焼き串が800円、つぶ貝照り焼き串が500円。いずれも税込のスタジアム販売価格だ。同社によれば、本店では焼きたてを求める客が列を作る人気商品だという。

すでに店頭で実績のある商品を、そのまま別の場所へ持ち出すという形になる。新たに開発する必要がなく、調理の手順も確立している。串という形状も、片手で食べられて席まで持ち運べるため、観戦の場面に合う。

丼や巻物も並ぶ。ネギトロいくら丼が1,000円、ねぎとろ巻きとサーモン巻きが各500円という構成だ。500円から1,000円までの幅があることで、軽くつまむか食事として買うかを選べる。

球場という場所を選んだ意味も考えておきたい。球場の売店で扱われる商品は、通常は揚げ物や麺類が中心になる。そこに鮮魚店の商品が並べば、他と違うものとして目に留まる。一方で、生ものを扱う以上、温度管理や提供の体制は通常の店舗より難しい。それでも実施するのは、地域への貢献という文脈があるからだろう。

同社は1974年に新潟県寺泊で最初の店舗を開き、50年にわたって地域とともに歩んできたとしている。地域社会への貢献とスポーツの振興に寄与するため、このチームを応援することになったという経緯だ。

当日は、同社の常務取締役が始球式に登板する予定となっている。投げ込みカラーボールをキャッチすると景品が当たる企画や、チームが勝利した場合に贈られる「角上魚類MVP賞」も用意される。賞品はずわいがにのセットだという。

地域のスポーツチームとの関わり方として、この構成は分かりやすい。スポンサーとして名前を出すだけでなく、自社の商品を会場で売り、役員が登壇し、賞品も自社商品で用意する。露出と販売を同時に成立させる形だ。

同社の対面売場では、魚に詳しい「親切係」と呼ばれるスタッフを全店に配置している。初めて見る魚の食べ方や調理法が分からない来店客に対して、特徴やおすすめの調理法、身おろしの助言を行う役割だ。