そごう横浜店は、「第42回 秋の北海道物産と観光展」を2026年9月18日から10月1日まで、8階の催会場で開催する。最終日は午後5時閉場、イートインのラストオーダーは各日閉場の30分前までとなる。北海道のグルメ約40店舗が集結する。
42回目という回数が示すとおり、北海道物産展は百貨店の催事のなかでも最も定着した企画のひとつだ。だからこそ、毎回どう変化をつけるかが問われる。今回の構成には、そのための工夫がいくつか見て取れる。
1つ目が、価格帯の振り幅だ。同じ会場に、4,400円の海鮮丼と1,080円の弁当が並ぶ。上位価格帯では、うに専門店による8種の海鮮丼が各日限定30食、カニを使った弁当が3,996円と3,780円で用意される。一方で「お手頃価格」として括られた1,080円の弁当コーナーには、5種類が各日20折から30折の限定で並ぶ。1人2折までという制限も設けられている。
物産展は単価が高くなりやすく、来場したものの買わずに帰る層が一定数出る。1,000円台の選択肢を明示的に用意することで、その層を拾える。しかも限定数を絞ることで、早い時間帯の来場を促す効果もある。
2つ目が、会期の前後半での商品の入れ替えである。14日間という長い会期を、前半と後半で分けている。イートインのラーメンは、9月18日から24日までと25日から10月1日までで店舗が入れ替わる。ソフトクリームのセレクトコーナーも同様で、前半は4つの牧場、後半は3つの牧場が並ぶ。
これまで見てきた催事でも繰り返し出てくる手法だが、長期の会期では前半に来た人が後半にも足を運ぶ理由が必要になる。商品そのものを入れ替えるのが最も分かりやすい。
3つ目が、食べ比べという売り方だ。ソフトクリームでは、好きな3種類を選べる食べ比べセットが1,200円で用意される。単品は各550円なので、3つ買うより安い設定だ。1個で満足して帰る人に、2個分以上の購入を促す構成になっている。
地域や工房ごとにミルクの風味が異なるという説明を添えることで、複数買う理由も示している。同じカテゴリーの商品を並べ、違いを味わってもらうという提案は、菓子や酒類にも応用が利く。
そして4つ目が、限定販売の多用である。出品商品のうち、多くに「そごう横浜店限定販売」の表記がある。他の百貨店でも北海道物産展は開かれるため、同じ出店者であっても商品を変えることで差別化を図る形だ。催事を企画する側にとっては、出店交渉の段階で限定商品を用意してもらえるかが、企画の質を左右することになる。
このほか、実演販売が多く組み込まれている点も特徴だ。弁当、バーガー、コロッケ、パン、ソフトクリームと、その場で作る商品が並ぶ。会場の賑わいと香りが、通りがかりの来館者を引き込む役割を果たす。