株式会社そごう・西武は、全国各地からパンとスイーツを集めた催事「パンとスイーツのおいしい寄り道」を、そごう横浜店8階の催会場で2026年9月9日から16日まで初開催する。最終日は午後5時閉場となる。

企画のキーワードは「おいしい寄り道」だ。忙しい日常の合間にふらりと立ち寄りたくなるような出会いを提案するという設定で、写真を撮りたくなる華やかなスイーツから、食べ応えのあるグルメパンまで幅広く揃える。軽食やランチのほか、午後のカフェタイムにも対応する構成としている。

企画の切り口としてもう1つ挙げられているのが「ギルティプレジャー」だ。自分へのご褒美として少し贅沢な味わいを楽しむという文脈で、カロリーを気にせず楽しみたい濃厚スイーツやボリューム満点のパンを取り揃えたという。健康志向が語られることの多い食品の売場において、あえて逆を打ち出す切り口といえる。背徳感という言葉を前面に出すことで、日常の買い物とは違う理由づけを作っている。

商品構成は4つの方向に整理されている。1つ目が見た目に特別感のあるスイーツで、東京のサクラ咲による「不思議なかき氷」が1杯1,900円のイートイン、長野のパティスリークルールによるティラミスパフェが2,251円などが並ぶ。2つ目がこだわりのスイーツとベーカリーで、東京のfammy by Miho Satoのアップルパイやクイニアーマンといった実演販売が中心になる。

3つ目が濃厚な素材を味わうスイーツベーカリーで、京都の京煎堂による濃抹茶パフェが701円、福岡のブクカベーカリーによる生チョコ食パンが1,801円などが登場する。4つ目ががっつり系のグルメパンで、神奈川のパン屋のオヤジによるエビカツコッペが701円、東京のYES!!カツサンドによる熟成豚サーロインカツサンドが1,390円、東京のシェイクツリーによるチーズバーガーが1,901円のイートインという構成だ。

催事の設計として注目したいのが、会期を分けて商品を入れ替えている点である。期間限定販売の「話題のパン」として、9月9日から11日は広島のmerry bagelによる練乳ブルーベリーを、9月12日から16日は東京のクジラ荘によるホットドッグを販売する。群馬の菓子工房 大とろ牛乳も9月12日からの販売だ。8日間という会期のなかで、前半と後半で並ぶものが変わる形になる。

限定商品の使い方も工夫されている。そごう横浜店限定として、パティスリークルールのパフェ、クジラ荘のホットドッグ、そして神奈川のMUIによる催事名を冠したコーヒーブレンドが用意された。会場でしか買えないという理由づけを、複数の商品で作っている構成だ。

出店者の顔ぶれも、地域が分散している。東京、神奈川、埼玉、群馬、長野、岐阜、京都、兵庫、広島、福岡と全国に及び、そのうち複数が初登場という扱いだ。近隣で買える店ばかりでは催事にならないため、遠方からの出店をどれだけ集められるかが企画の質を決める部分になる。

コーヒーを併せて展開している点も、企画の完成度を高めている。京都のハシモト珈琲による「魅惑の果実 ストロベリー」が3,001円、MUIのブレンドが2,214円と、いずれも会場限定販売となる。パンやスイーツと合わせて楽しむペアリングという文脈で並べることで、買い上げ点数を伸ばす狙いが見える。

実演販売を多く組み込んでいる点も特徴といえる。fammy by Miho Sato、Patisserie Minimal、アンリブレ、京煎堂、エスプリ、パティスリークルール、大とろ牛乳と、実演の表示がある出店が並ぶ。焼きたてや作りたてを提供できることに加え、作る過程そのものが会場の賑わいを作る。パッケージされた商品を並べるだけの催事との差が出る部分だ。

初開催という点も、催事を運営する側にとっては参考になる。定番の物産展や地域展と違い、テーマから作る催事は集客の読みが立てにくい。それでも、パンとスイーツという間口の広い題材を選び、価格帯を361円から2,251円まで幅広く揃えることで、来場者が何かしら手に取れる構成にしている。