株式会社丸井は、エポスカード会員向けの優待キャンペーン「マルコとマルオの10日間」を、2026年9月19日から9月28日まで開催する。対象はマルイ・モディの全店とネット通販で、期間中にエポスカードのクレジット払いを利用すると10%割引で買い物ができる。

商業施設の販促という観点で、今回押さえておきたいのが対象範囲の拡大である。

これまで店舗限定の優待として実施していた食品売場「食遊館」と「ダイドコテラス」が、今回から全体の対象に加わった。食遊館は北千住マルイ、国分寺マルイ、マルイファミリー溝口、マルイファミリー志木、戸塚モディの5館、ダイドコテラスは中野マルイと海老名マルイの2館にある。肉や魚、野菜、惣菜といった日常の食材が10%割引の対象になる。

同社はこの背景として、物価上昇が続く状況を挙げている。ファッションや雑貨のような選択的な買い物だけでなく、毎日の食卓を支える商品まで割引の対象にすることで、来店の理由を広げる狙いが読み取れる。

この拡大には、販促の性格を変える意味がある。衣料品や雑貨の10%割引は、購入を検討していた人の背中を押す施策だ。一方で食品は、割引があってもなくても必要になる。生活必需品を対象に含めることで、普段はファッションフロアを訪れない層の来館を作れる可能性がある。

食品売場を持つ商業施設にとって、この使い分けは検討の材料になる。食品は来店頻度が高く、単価は低い。衣料品は頻度が低く、単価が高い。両方を同じ優待の枠に入れることで、頻度の高い買い物が単価の高い買い物への入口になるという流れを設計できる。

割引の対象は物販にとどまらない。カフェの秋限定メニューやリラクゼーションサービスも含まれる。館内で提供される役務まで対象とすることで、滞在時間の延長にもつながる。

新規入会への導線も用意されている。期間中にエポスカードへ新規入会すると、当日の買い物から10%割引が適用され、さらに2,000円分のクーポンも贈られる。優待を受けるために入会するという流れが、そのまま会員基盤の拡大になる。

一方で制限も明示されている。Apple PayやGoogle Payといったスマホ決済による支払いは割引の対象外だ。カードを直接使う形に限定することで、優待の対象を明確にしている。一部対象外のショップや商品もある。

あわせて、9月30日まで別のキャンペーンも実施中だ。エントリーのうえマルイ・モディでエポスカードを利用すると、合計3,000円ごとに1口として抽選に参加できる。賞品は最大5万円分のポイントで、1等が10名、2等が50名、3等が500名という構成になっている。