株式会社ファミリーマートは、位置情報ゲームアプリ『ポケモン GO』と連動したキャンペーンを、2026年9月15日から全国約16,500店で実施する。対象商品の購入でゲーム内のタイムチャレンジ参加券がもらえるほか、抽選でイベントのチケットが当たる。
販促の設計という観点で、この企画には押さえておきたい構造がある。
参加の流れは、自社アプリ「ファミペイ」を提示して対象のプライベートブランド商品を購入すると、1品につきスタンプが1個たまるというものだ。スタンプ3個で参加券1枚と交換でき、6個で抽選への応募ができる。スタンプの付与期間は9月15日から10月5日まで、参加券の受取と応募は10月9日までとなる。
この設計が効いているのは、3つの要素を同時に満たしている点だ。アプリの提示が条件なので会員基盤の利用が進み、対象商品がPBに限定されているのでPBの売上が伸び、スタンプ3個という条件が複数個の購入を促す。景品はゲーム内のアイテムで、同社が調達するコストは発生しない。
小売の販促では、値引きや現物の景品を用意する形が一般的だ。原資を自社で負担する必要があり、単価の低い商品ほど設計が難しい。一方、デジタルの景品であれば在庫も配送も不要で、受け取る側にとっては即座に手に入る。ゲームのユーザーにとっては、通常では入手しにくいアイテムという価値がある。
賞品の設定にも段階がある。スタンプ3個で必ずもらえる参加券と、6個で応募できる抽選だ。抽選の対象は、2026年11月6日から8日まで宮城県仙台市で開催されるイベントのチケットで、当選者は200名となる。必ずもらえる景品で参加のハードルを下げ、その上に抽選という上位の動機を置く二段構えになっている。
参加券は1人1枚までだが、抽選への応募はスタンプがたまれば何度でもできる。上限の置き方も、購入を続ける動機として設計されている。
加えて、参加者限定の特典も用意されている。期間中にゲーム内の特定の場所を訪れた際にもらえるアイテムの量が2倍になるというもので、この効果は2026年11月30日まで続く。キャンペーン終了後もゲーム内で効果が残る形は、参加の満足度を長く保つ工夫といえる。
当選者への連絡はアプリのプッシュ通知で行われる。応募から当選通知まで自社アプリで完結する設計で、通知を受け取るためにアプリを開く機会も生まれる。
同社は2026年9月に創立45周年を迎え、8つの分野に基づく取り組みを進めている。今回の企画は、そのうち「わくわく楽しい」にあたるものだ。
なおファミペイは一部店舗では利用できない。