カバヤ食品株式会社は、国内独占販売権を持つミニカーブランド『マジョレット』を2026年10月23日10時から「ドン・キホーテ」25店舗で販売開始した。扱うのは菓子が付属しないミニカー合計20製品で、ホビー売場に専用コーナーを設置する。

対象の店舗は北海道、福島、茨城、栃木、群馬、神奈川、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、大阪、長崎、大分の14都道府県にある。1都道府県あたりでは約1.8店舗の水準だ。

この展開で押さえておきたいのが、菓子が付属しない形で売る点だ。

同社は『セボンスター』『ほねほねザウルス』などの玩具菓子を長年手がけてきた企業にあたる。玩具菓子は菓子に玩具を付ける形で、菓子売場に置かれる商品だ。

今回の商品は菓子が付属しない。売場もホビー売場になる。

売場が変わる形は、客層と比較の対象が変わることになる。菓子売場であれば、同じ棚に並ぶのは他の菓子だ。玩具菓子は数百円の価格帯で、菓子を買う客が玩具にも興味を持つ形で選ばれる。

ホビー売場では、他のミニカーや玩具と並ぶことになる。買う客は玩具を探しに来ているため、品質や車種、価格を他の玩具と比べる形だ。

税率も変わる部分になる。菓子は軽減税率の対象だが、玩具は標準税率が適用される。価格を見ると、ベーシックモデルが989円(税込)で、税抜では899円にあたる。1,309円は1,190円、2,189円は1,990円、4,939円は4,490円が税抜の価格になる。

いずれも税率10%で計算すると区切りのよい金額になる形だ。菓子として扱う場合とは、価格の設定も変わることになる。

商品の構成も見ておきたい。20製品は3つの区分に分かれる。

ベーシックモデルが9製品で、『ショールームプレミアム』『ヴィンテージプレミアム』などが含まれ、店頭価格は989円(税込)だ。コレクションモデルが6製品で、『ショールームデラックス』は1,309円(収納ボックス付き)、『コレクション』は2,189円となる。ギフトパックが5製品で、『ランボルギーニギフトパック』は4,939円でカウンタックLP400Sを含む5台セットだ。

価格の幅は989円から4,939円で、約5倍になる。

ギフトパックの価格を分解すると、別の関係が見える。4,939円で5台入るため、1台あたりは約988円になる。ベーシックモデルの989円とほぼ同じ水準だ。

セットの商品では、まとめ買いの利点として単価を下げる形が多い。箱や包装の費用を乗せて単価を上げる場合もある。

この構成では、1台あたりの金額が単品とほぼ変わらない。5台をまとめても単価は下がらず、箱の費用も加わらない形になる。

買う側から見れば、5台を揃えたい場合はセットでも単品5個でも金額は同じになる。選ぶ基準は、どの車種が入るかという内容になる形だ。ギフトパックには特定の組み合わせが入るため、その内容に価値を見る客が選ぶ構成になる。

販路の広げ方も見ておきたい。同社は2026年4月から玩具事業に本格参入し、4月11日からトイザらス、4月13日から自社ECサイト「マジョレットミニカー公式オンラインショップ」で販売している。

今回のドン・キホーテは4月11日から195日後、約6.4か月を経ての展開にあたる。

玩具の専門店から始めて、ディスカウントストアに広げる順序になる。専門店に来る客は玩具を目的に来店するため、ミニカーのブランドを知っている層も含まれる。ディスカウントストアでは、別の目的で来た客の動線に商品が入る形だ。

25店舗という数も、展開の段階に関わる部分になる。ドン・キホーテは全国に店舗を持つが、今回は14都道府県の25店舗に限られる。専用コーナーを設置する形であれば、売場の面積と商品の配分が必要になるため、店舗を絞る構成と読める。

同社がこの事業を始めた背景も示されている。第一弾として、キダルト消費やコレクション性の高さを背景に成長している国内ミニカー市場に注目したとしている。

展開の目的は、ブランドの認知拡大、新たな顧客接点の創出、販売チャネルの拡大で、玩具事業の成長を加速させることも狙いとされる。

ブランドの経緯も見ておきたい。『マジョレット』はフランスの鉄道模型・玩具メーカー「Rail-Route社」が立ち上げたダイキャスト製ミニカーブランドで、カバヤ食品が1978年に国内独占販売権を取得した。現在はドイツの「Simba Dickie Group」のもとで展開されている。

1978年からは48年にあたる。独占販売権を長期にわたって持ちながら、玩具事業として本格的に展開するのは2026年からという構成だ。

欧州車を中心に、実車に忠実なプロポーションやクリアパーツ、開閉ギミックなどを備えているとされる。

なお、製品は入れ替えにより変更される場合があり、店舗によって価格や取扱製品が異なることがある。

出典:カバヤ食品株式会社 プレスリリース