株式会社ロッテは、「CHOCO PIE -Happy gift- SHOP」を2026年10月29日から11月30日まで、東京駅一番街地下1階の「東京おかしランド」イベントスペースで開催する。期間は33日間で、営業時間は毎日9時から21時までだ。同会場での催事はロッテとして初めてとなる。

扱うのは3商品で、いずれも4個入り1,300円(税込)となる。1個あたりでは325円の水準だ。

この催事で押さえておきたいのが、日常の菓子を土産向けに作り替える構成だ。

チョコパイはコンビニやスーパーの菓子売場に並ぶ商品にあたる。箱で買って家庭で食べる形で、価格帯も日常の買い物に収まる水準だ。

東京駅の土産売場は、この売場とは性質が異なる。買う客は旅行や出張の途中で、持ち帰って人に渡す目的で選ぶことになる。見た目や包装が選ぶ基準に入り、価格帯も日常の菓子より上がる形だ。

同社は3商品をいずれも土産向けの特別ボックス仕様としている。中身は同じブランドの商品でありながら、包装を変えることで売場に合わせる構成だ。

同じ商品名で用途を変える形は、客層の違いに対応する。普段コンビニで買う客と、駅で土産を探す客は別の目的で商品を見ている。日常の売場では価格と量が判断の基準になるが、土産売場では渡す相手に合うかどうかが入る。

商品の構成も見ておきたい。1つは自社ブランドとの組み合わせだ。

「チョコパイ〈ガーナ仕立て〉」は、ロッテの定番商品「ガーナ」とのコラボで、チョコレートケーキにチョコレートクリームとチョコレートソースをはさみ、チョコでコーティングした4層仕立てとなる。パッケージはガーナのイメージカラーである赤を基調に、カカオの実や葉のイラストを配置している。

社内の別ブランドと組む形であれば、権利の調整が外部との協業より簡単になる。ガーナという名前の認知を使いながら、チョコパイの形式で出す構成だ。

残る2商品は、旅行メディアブランド「ことりっぷ」とのコラボとなる。

「ことりっぷ チョコパイ 銀座カフェーパウリスタのザッハトルテ」は、銀座の「カフェーパウリスタ」のザッハトルテを再現したもので、フランボワーズソースを使用している。フランボワーズ果汁は1.2%(生換算)だ。

「ことりっぷ チョコパイ 鎌倉点心庵の苔パフェ」は、鎌倉の「点心庵」の苔パフェを表現し、抹茶のケーキでプリンクリームと黒蜜ソースをはさんでいる。

この2商品は3者が関わる構成になる。菓子を作るロッテ、店を紹介する旅行メディア、実在の店という組み合わせだ。

ことりっぷは旅先の店を紹介する媒体にあたる。その媒体が取り上げた店のスイーツを菓子メーカーが再現する形は、媒体の性質と対応する。読者が行きたいと思った店の味が、持ち帰れる商品になる構成だ。

東京駅という立地も、この構成と関わってくる。銀座と鎌倉はいずれも東京駅から行ける範囲にある。駅で商品を見た客が、実際の店を訪れる流れも生まれる形だ。

パッケージの仕様も媒体に合わせている。ことりっぷとのコラボ2商品は、本のような造りで、表紙の小窓からコラボ先の店とスイーツが見える構成だ。

旅行ガイドブックのブランドであれば、本の形は媒体そのものの形になる。小窓から中身が見える形は、ガイドブックが店を紹介する構造とも対応する。

価格が3商品すべて同額という点も見ておきたい。4個入り1,300円で揃えられているため、売場で選ぶ基準は中身だけになる。

価格が異なれば、客は金額も含めて比べることになる。同額であれば、ガーナの味を選ぶか、銀座の店の再現を選ぶか、鎌倉の店の再現を選ぶかという判断になる。複数を買う場合の計算も分かりやすい形だ。

ブース内の構成にも特徴がある。製造工程の映像を流し、土産選びに加えて見て楽しめる空間を演出するとしている。

土産売場では、商品を手早く選んで買う形が基本になる。列車の時間が決まっている客も多い。そこに映像を置く形は、滞留する時間をつくる構成になる。

一方で、通過する客が多い場所であれば、映像が目に入ることで足を止める効果も生じる。駅の構内という立地では、何を売っているかが瞬間的に伝わるかどうかが関わる部分だ。

ことりっぷは2026年9月末時点で国内外103タイトル、累計発行部数2,000万部超とされる。1タイトルあたりでは約19万部の水準になる。

ロッテは「お口の恋人」をブランドメッセージに掲げ、設立は1948年6月だ。同社は、チョコパイが自分へのご褒美や大切な人への贈り物として心をつなぐことを狙いとしている。

出典:株式会社ロッテ プレスリリース