角上魚類ホールディングス株式会社は、石川県と連携した「石川フェア」を2026年10月31日と11月1日に角上魚類 日野店(東京都日野市)で初開催する。石川県で水揚げされた魚介類と、石川県産の魚介を使った寿司、刺身、惣菜、干物を販売する内容で、今後は各店舗で順次展開するとしている。令和6年能登半島地震からの復興を支援する目的で、石川県産品の販売機会を広げることを狙う企画だ。
このフェアで押さえておきたいのが、2日間という会期の設定だ。10月31日が土曜、11月1日が日曜で、いずれも休日にあたる。同店の営業時間は土日祝が9時から19時までの10時間、平日が10時から19時までの9時間で、土日祝は1時間長い。2日間の総営業時間は20時間になる。
鮮魚専門店の来客は曜日によって差が出る部分がある。平日は仕事や学校があり、まとめ買いの機会も限られる。土日祝は家族での来店や、まとめて買う形が増える構成だ。営業時間を土日祝だけ1時間長くする設定は、この差への対応にあたる。同社は同じ店舗群で「イイダコたこ焼き」も土日祝限定で扱っており、曜日によって提供する内容を変える運用が共通している。
産地フェアを2日間に絞る形は、鮮魚という商材の性質と対応する部分がある。魚介類は日持ちしないため、仕入れた分を期間内に売り切る形になる。会期が長ければ複数回の入荷が必要で、そのたびに産地からの輸送が発生する構成だ。2日間であれば、入荷を集中させられる形になる。石川県から東京都への輸送を考えると、鮮度を保つ条件も限られる部分がある。
扱う魚種の数も特徴になる。紹介されているのは天然能登寒ブリ、ウマヅラハギ、ノドグロ、サワラ、赤ガレイ、甘エビ、カマス、ニギス、真ダラ、アマダイ、スルメイカ、白バイ貝の12種で、香箱ガニ(ズワイガニのメス)にも触れられている。合わせて13種になる。
20時間で13種を扱う形であれば、1種あたりは約1.54時間分の売場時間にあたる。もっとも実際には同時に並ぶ形で、客は一度に全種を見ることになる。産地を1つに絞って多品目を集める構成は、通常の売場とは異なる見え方になる。平常時の鮮魚売場では、複数の産地の魚が並ぶ形だ。産地が揃えば、その海域で獲れる魚の種類が売場に表れる構成になる。
魚種の中には、一般の売場で扱いの少ないものも含まれる。ウマヅラハギ、ニギス、白バイ貝、カマスといった魚は、スーパーの鮮魚売場では常時並ばない部分がある。流通量が限られ、調理の方法も知られていない形だ。産地フェアという枠であれば、こうした魚も揃えられる構成になる。客の側は、普段買わない魚を試す機会になる形だ。
加工品を含める形も見ておきたい。鮮魚の販売に加えて、寿司、刺身、惣菜、干物が扱われる。鮮魚は家で調理する商材で、客が包丁を入れる前提になる。魚種が珍しければ、調理の方法が分からない場合も生じる形だ。寿司や刺身であれば、そのまま食べられる。惣菜も加熱済みで、客の手間がかからない構成になる。干物は保存ができる形で、持ち帰った後の扱いに余裕が出る部分だ。鮮魚と加工品を並べる形は、客の調理の技量に応じた選択肢を用意する構成になる。
県との連携という点も見ておきたい。石川県が関わる形であれば、産地側の情報や調達の経路が整う部分がある。小売が単独で産地から仕入れる場合、漁協や卸との関係を作ることになる。県が入れば、この過程が短縮される形だ。復興の支援という目的が示される構成では、販売の意義も伝わる形になる。令和6年能登半島地震は2024年1月1日に発生し、最大震度7を記録した。2026年10月の時点で約2年10か月が経過している。
展開の進め方も特徴になる。日野店での初開催で、今後は各店舗で順次展開するとされる。1店舗で始めて広げる形は、運用の確認を経てから拡大する構成だ。産地から直接仕入れる形であれば、数量の調整や輸送の手配に経験が必要になる部分がある。1店舗分で始めれば、必要な量も限られる形だ。
同社の設立は1976年5月18日で、2026年で50年になる。2016年4月1日に「角上魚類株式会社」から商号を変更しており、こちらは10年にあたる。本社は新潟県長岡市寺泊下荒町で、資本金は1億円、関東信越で店舗を展開している。
角上魚類 日野店の営業時間は土日祝が9時から19時、平日が10時から19時だ。