株式会社AOKIは、新作「コーデュロイニットセットアップ」の販売を開始した。接客現場で聞いた客の声を反映した商品で、コーデュロイの見た目とニットの伸縮性や洗濯のしやすさを兼ね備えるとしている。

生地は経編(たてあみ)技術で作ったニットだ。コーデュロイ特有の畝(うね)感を出しながら、ニットの伸縮性を持たせる構成になる。織物のコーデュロイでは難しかったストレッチ性を実現し、肘や肩まわりの動きにフィットするとしている。ウエスト部分も伸縮する仕様で、長時間の着用に配慮する形だ。

家庭用の洗濯機で丸洗いでき、シワになりにくいとされている。上下のセットアップとしてだけでなく、ジャケットやパンツの単品使いも想定され、ビジネスから休日まで使える位置づけだ。販売はAOKI公式オンラインショップになる。

この商品で押さえておきたいのが、織物の見た目を編物で作っている点だ。コーデュロイは織物の一種で、縦方向の畝を作るために緯糸を浮かせて起毛させる構造になる。織物は経糸と緯糸を直交させて組む形で、糸の交差が固定されるため伸びにくい構成だ。畝を作る織り方ではさらに生地が厚くなり、動きに追従しにくい部分がある。一方で編物は糸のループを連ねる構造で、ループが変形することで伸びる形になる。同社が「織物のコーデュロイでは難しかったストレッチ性」としているのは、この構造の違いにあたる。見た目を織物に寄せながら、伸縮の性質は編物のものを使う構成だ。

経編という技術の位置づけも商材と関わる。編物には緯編(よこあみ)と経編(たてあみ)があり、セーターなどに使われる緯編は伸びが大きい一方で型崩れしやすい部分がある。経編は糸を縦方向に編み進める形で、寸法の安定性が高い構成になる。ジャケットやパンツは形を保つ必要がある商材で、伸びすぎれば膝や肘が出る形になる。伸縮性と形状の保持を両立する必要がある構成で、経編を選ぶ形はこの条件と対応する部分がある。

家庭で洗えるという点は売場での説明に関わる。ジャケットやスラックスはクリーニングに出す商材という位置づけが一般的で、購入後に継続して費用が発生する形になる。家庭用の洗濯機で丸洗いできる形であれば、この費用と手間が生じない構成だ。ビジネスウェアは着用の頻度が高い商材で、週に数回着る形であれば洗濯の回数も増える部分がある。シワになりにくいという性質も、洗って干すだけで着られるかどうかに関わる形だ。アイロンが必要であればその手間が残る構成になる。

ウエストの伸縮も着用の条件と対応している。パンツのウエストは座った状態と立った状態で寸法が変わる部分があり、長時間の着用では圧迫が生じる形になる。デスクワークや移動が続く日であれば、座っている時間が長くなる構成だ。ウエストが伸縮する形であれば、動きや姿勢の変化に追従する部分がある。ジャケット側の肘や肩まわりのフィットも、腕を動かす場面との関係になる。

セットアップと単品使いの両立も販売の形に関わる。セットアップは上下を揃えて着る商材だが、単品でも使える形であれば購入の選択肢が分かれる構成だ。ジャケットだけを手持ちのパンツと合わせる形、パンツだけを別のトップスと合わせる形が成立する。売場の側から見ると、上下セットの購入と単品の購入のどちらにも対応する形になる。客が最初に1点だけ買い、後からもう1点を買い足す形も生じる部分がある。

開発の起点が接客現場だという点も商品の性格を示している。同社は接客現場で聞いた客の声を反映したとしている。コーデュロイは秋冬の素材として売場に並ぶ商材だが、織物のコーデュロイは伸びにくく洗濯にも気を使う形になる。売場で商品を説明する立場であれば、客が気にする点や買わなかった理由が蓄積する部分がある。素材の見た目は気に入っても動きにくさや手入れの手間で選ばれない形があれば、その両方を解決する商品に向かう構成になる。

コーデュロイという素材の季節性も商材の位置づけと関わる。畝のある起毛した生地で、秋冬に扱われる形が多い素材だ。季節商材であれば売場に並ぶ期間が限られる構成で、その期間に売り切る必要がある部分がある。ビジネスから休日までという位置づけは、着用の場面を広げることで着る回数を増やす方向にあたる。1着で複数の場面に使える形であれば、購入の理由も作りやすい構成になる。

同社の本社は神奈川県横浜市都筑区葛が谷、資本金は1億円だ。リリースに記載されている内容は発表時点のもので、最新の情報とは異なる場合があるとされている。

出典:株式会社AOKI プレスリリース