ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社は、「溢れる肉の旨み!2層仕立てメンチカツ」を2026年10月下旬から発売した。グループ4社の担当者が共同で開発した商品で、レシピの共通化や共同調達にとどまらず、原料と味づくりまで踏み込んだ形になる。

商品は2層構造で、粗挽きの肉を豚肉で包む構成だ。外側がなめらかで内側がジューシーな食感になるよう、練り時間と粉にもこだわったとしている。外側には生パン粉が使われ、断面には大きめの玉ねぎと粗挽きの肉が見える形だ。味付けは日常的に食べられるシンプルなものになっている。

製造はマルエツ草加デリカセンターで一括して行われる。同センターで一括製造する商品としては初めてにあたる。流通はパン粉を付けた状態でのチルド出荷で、各店舗で揚げたてを提供する形だ。

価格は1個199円(税込214円)で、カスミは200円(税込216円)、イオンフードスタイルは198円(税込213円)と記載されている。販売はマルエツ、カスミ、いなげや、イオンフードスタイルで、いなげやは10月31日からの販売になる。販売時間は店舗によって異なり、取り扱いのない店舗もある。

この商品で押さえておきたいのが、同じセンターで作る同じ商品に3種類の売価が並ぶ点だ。基本の199円に対して、カスミが200円、イオンフードスタイルが198円で、税抜では198円から200円の3通りになる。持株会社のもとで共同開発し、1か所で一括製造する商品でありながら、売価は各社が決める構成になる。グループ全体で価格を統一する形であれば、どの店舗でも同じ金額になり広告も1本で済む部分がある。一方で各社が決める形では、それぞれの商圏や競合の状況に合わせられる構成だ。価格政策を各社に残す形は、店舗の立地や客層が異なることと対応する部分がある。

税抜価格の差と税込価格の差が一致しない点も計算すると見える。税抜では200円と198円で2円差、約1.01%にあたる。ところが税込では216円と213円で3円差、約1.41%になる。差が1円広がる形だ。軽減税率8%で1円未満を切り捨てる処理が原因になる。200円に1.08を掛けると216.00円で端数が出ないが、198円では213.84円で0.84円が切り捨てられる。切り捨てられる額が異なるため、税込の段階で差が拡大する構成だ。

4社のなかでカスミの200円だけが端数の出ない価格になる。199円は214.92円で0.92円、198円は213.84円で0.84円が切り捨てられる形だ。カスミは税抜で区切りのよい200円を選び、残りは200円を下回る価格に設定している構成になる。イオンフードスタイルの198円は200円の大台を割る価格で、2円の差であっても表示の見え方が変わる部分がある。惣菜は日常的に買う商材で、1円単位の差が客の印象に関わる形もある。

製造の集約も運営として意味がある。従来のグループ内の取り組みはレシピの共通化や共同調達が中心だったとされ、各社が自社の工場や取引先で作る形が含まれる部分がある。これに対して1か所のセントラルキッチンで一括製造する形では、同じ設備と同じ原料で作られるため品質が揃う構成だ。製造の数量が集まれば1個あたりの原価も下がる部分がある。一方で1か所に集約する形では、そのセンターから各社の店舗まで運ぶ距離と時間が生じる構成になる。マルエツ草加デリカセンターは埼玉県草加市にあり、4社の店舗網の広がりとの関係が物流の条件になる形だ。

パン粉を付けた状態で出荷する形も作業の配分と関わる。センターでは肉の練り、2層にする成形、パン粉付けまでを行い、揚げる工程は店舗が担う構成だ。揚げた状態で出荷すれば店舗の作業はなくなるが、時間が経てば衣が湿る部分がある。店舗で揚げる形であれば揚げたてを出せる構成で、惣菜売場の品質に直結する形になる。一方で店舗にはフライヤーの運用と油の管理という作業が残る形だ。手間のかかる成形の工程をセンターに集め、品質を決める最後の工程を店舗に残す分担になる。

発売日の扱いも細かい差がある。リリースに記載された発売日は10月29日だが、いなげやは10月31日からの販売で2日遅れになる。リリースの公開は10月30日で、記載された発売日の翌日にあたる。発売を先に始めてから告知する構成で、売場に商品が並んだ状態で情報が出る形になる。いなげやの販売開始日は公開の翌日で、告知を見た客がその日から買える形だ。

同社の設立は2015年3月で2026年10月時点で11年7か月になる。本社は東京都千代田区神田駿河台、代表取締役社長は井出武美氏、資本金は100億円で、東証スタンダード市場に上場している。同社はグループの商品開発力を組み合わせて共同開発商品をさらに提供していくとしている。商品は売り切れる場合がある。

出典:ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社 プレスリリース