株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、9月11日の「たんぱく質の日」に合わせ、たんぱく質を手軽に摂取できる商品の品揃えを拡充していると2026年9月7日に発表した。サラダ、冷凍食品、加工肉商品などを中心に、忙しい朝食や昼食、運動後の食事といった様々な場面に対応する構成をとる。

なかでも数字が目を引くのが「ブロッコリーチキンエッグ」だ。ブロッコリー、鶏むね肉、ゆで卵を組み合わせた商品で、2026年4月の発売以来、8月までの累計販売数が1,200万個を超えた。価格は338円、税込365.04円で、販売エリアは一部を除く全国となる。素材の味を活かしたシンプルな構成でありながら、5カ月足らずでこの規模に達している点は、この分野の需要の厚みを示す数字といえる。

同社が今回の提案の軸に据えているのが、1食あたり20gという目安だ。たんぱく質は1日の推奨量を毎日摂ることが大切で、朝、昼、夕の3食で均等に摂るほうがよいとされ、1回の食事で20gの摂取が望ましいとされている。この基準に沿って、20g以上を含む商品群を明示した。

具体的には、鶏むね肉の炭火焼き鳥に鶏そぼろと玉子そぼろを合わせた「炭火焼き鳥丼」が43.3gで最も多く、648円、税込699.84円。販売エリアは首都圏、北関東、福島県となる。次いで「セブンプレミアム 若鶏むね唐揚げ」が26.9g、「同 焼鳥ももたれ」が26.4g、「同 サラダチキンスモーク」が25.4g、「同 鶏むね肉とブロッコリー」が24.5g、「同 サラダチキンプレーン」が24.1g、「すだちとおろしポン酢の豚しゃぶうどん」が22.3g、「たんぱく質20gのチキンバー」が20.2gと続く。

価格帯を見ると、258円から648円まで幅がある。サラダチキン類が258円前後に集中する一方、丼ものは648円と倍以上だ。同じ「20g以上」という括りの中でも、単価の異なる商品が並ぶ構成になっており、予算に応じて選べる形になっている。

売場づくりの視点で興味深いのが、もう1つの商品群の見せ方だ。同社は、たんぱく質補給を目的として開発した商品に加え、普段の食事として選ばれている商品のなかにもたんぱく質を含むものが多数あると説明する。たんぱく質を摂るための商品というイメージがなくても、日常の食事のなかで自然に摂取できる点を特長として挙げている。

例として並ぶのは、「セブンプレミアム 砂肝の炭火焼70g」が18.3g、「同 炭火焼もも塩」が15.9g、「同 炭火焼鳥盛り合わせ」が14.6g、「たんぱく質が摂れる豚しゃぶサラダ」が18.2g、「揚げ鶏」が13.4g、「ささみ揚げ(梅しそ)」が10.7g、「セブンプレミアム 味付き半熟ゆでたまご2個入」が11.6g、「同 半熟煮たまご2個入」が14.4gといった商品だ。焼き鳥や砂肝のように、おつまみとして扱われてきた商品を健康軸で括り直している点が特徴になる。

この手法は、他の業態でも応用が利く。健康を打ち出した専用の商品を新たに仕入れなくても、既存の商品の栄養価を数値で示すだけで、別の文脈での提案が成立する。惣菜や加工肉の売場で「1パックあたり何g」という表示を添えれば、これまでとは違う理由で手に取ってもらえる可能性がある。特に焼き鳥や卵のように単価の低い商品は、まとめ買いにもつながりやすい。

同社が品揃えを拡充している背景には、健康意識の高まりとトレーニング需要の拡大がある。かつては専門店やスポーツ用品店で買うものだった高たんぱくの食品が、日常の買い物の場に移ってきた形だ。サラダチキンが定着したことで、その周辺のカテゴリーにも広がりが生まれている。

なお「たんぱく質の日」は、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、必須アミノ酸が9種類、非必須アミノ酸が11種類であることから、9と11を組み合わせて9月11日とされたものだ。株式会社明治が2021年に制定した後、日本記念日協会に保有権が譲渡されている。記念日を起点にした売場提案は、季節催事に比べて仕込みが軽く、年間の販促カレンダーの隙間を埋める手段としても使いやすい。