株式会社エポスカードは、プロバスケットボールチーム「仙台89ERS」を運営する株式会社仙台89ERSと共創し、「仙台89ERSエポスカード」の発行を開始した。申し込みの受け付けは2026年9月11日から始まっている。年会費は永年無料、国際ブランドはVisaとなる。

このカードの中心にあるのが、利用額の一部がクラブへ回る仕組みだ。利用金額に応じて付与されるエポスポイントは、決済金額200円につき1ポイントで還元率0.5%となるが、そのうち0.1%分を、エポスカードが会員に代わって支援金としてクラブへ渡す。

支援金は、未来ある選手たちをサポートするための活動資金として使われるという。クラブ側は、バスケットボールを通じて豊かな社会づくりと元気な街づくりに貢献するという経営理念のもと、人材育成を行っている。

提携カードの設計として押さえておきたいのが、この寄付の位置づけである。会員が受け取るポイントとは別に、カード会社が上乗せして拠出する形になっているため、会員側に負担は生じない。日常の買い物がそのまま応援になるという構図であり、応援したいが金銭的な負担は避けたいという層にも入りやすい。

カードのデザインは2種類用意された。ファンから人気を集めるチームキャラクターをあしらったチームカラーのものと、チームロゴを配したブラックだ。応援を前面に出したい人と、日常的に使いやすい色を選びたい人の双方に対応する構成になっている。

入会と利用の特典も2つ設けられている。1つ目は、新規入会または切り替え後、3カ月以内に累計10万円以上を利用した会員へ、非売品のオリジナルパスケースを贈るというもの。2つ目が、新規入会のうえ初回の利用で請求時に2,000円が割引される特典だ。この2つ目は、ホームゲーム会場のグッズショップや公式オンラインショップでの利用も対象になる。

グッズショップでの利用を明示している点は、クラブ側の収益にも直結する。会場で買い物をするファンにとって、割引が効く手段として使う理由が生まれる。カード会社は会員を獲得し、クラブはグッズの売上と支援金の両方を得るという関係だ。

小売の視点で見ると、この種の提携カードは会員の流入経路として機能する。エポスカードの優待サービスには、飲食店やテーマパークなど全国約10,000の優待施設での割引に加え、提携各社の店舗での利用によるポイントアップが含まれる。提携先にはモンテローザ、ノジマ、KEYUCAなどが挙がっている。

クラブを応援する目的で入会した会員も、これらの優待の対象になる。地域のスポーツクラブという明確なコミュニティを入口に、そこから小売や外食の利用へつながっていく構造といえる。

仙台89ERSは2005年に創設された、宮城県仙台市をホームタウンとするチームだ。チーム名の由来となった数字は、仙台市が政令指定都市となった年にちなむものとされている。