米メキシカングリルチェーンのチポトレ・メキシカン・グリル(Chipotle Mexican Grill、NYSE:CMG)は、アジア地域における第1号店を韓国ソウル特別市瑞草区江南大路423番地に開店したと発表した。出店にあたっては、韓国のフード大手サンミダン・ホールディングス(Sangmidang Holdings、旧SPCグループ)と提携しており、韓国市場は今後のアジア展開全体における「リファレンス市場」として位置づけられるという。両社は合弁会社S&Cレストランズ・ホールディングスを通じて、チポトレの韓国事業を運営していく。
チポトレは、消費者の関心が高く目が肥えていること、洗練された外食文化を持つこと、本物志向や食材の質へのこだわりが強いことなどを理由に、アジア進出の最初の市場として韓国を選んだと説明している。チポトレのスコット・ボートライトCEOは、「アジアはチポトレにとって大きな成長機会であり、多様性、利便性、そして出来立てで提供される本物の食への強い需要がある」と述べ、「特に韓国は、チポトレを同地域に紹介する上で理想的な市場であり、ここからの成長に大きな可能性を見いだしている」とコメント。今後アジア全域で事業を拡大する中でも、手ごろな価格で食べられるカスタマイズ可能でおいしい食事という、チポトレならではの強みに軸足を置き続けるとした。
一方、サンミダン・ホールディングスのチーフ・ビジョン・オフィサー(CVO)を務めるフ・ヒス(Hee-soo Hur)氏は、「大きな期待が寄せられてきたブランドの韓国上陸を実現できることを大変嬉しく思う」とした上で、「チポトレは、選択肢、品質、そして一人ひとりの好みに合わせた一皿を作れる自由を中心に据えた、独自の食体験を提供するブランドだ」と述べ、アジアへの導入を担う立場として、来店客が期待する本場さながらのチポトレ体験を提供していく決意を示した。
両社の提携では、サンミダン・ホールディングスが持つ豊富な外食業界の運営知見と韓国市場への理解に、チポトレの調理ノウハウを組み合わせる形をとる。食材の調達方法や調理法、スタッフ教育、店舗運営に至るまで、韓国国内でのチポトレ体験を忠実に再現する役割はサンミダン・ホールディングスが担い、ブランドの根幹を成す要素が新市場でも一貫して保たれるようにするという。チポトレのメニューは、人工的な着色料・香料・保存料を一切使わない実食材で構成されており、店内で1日を通して食材を刻み、味付けし、グリルで焼くといった伝統的な調理法を重視しているのが特徴。ソウルの店舗でも、ブリトーやボウル、タコス、ケサディーヤ、サラダを自分好みにカスタマイズできる、おなじみのメニュー構成が導入される。
チポトレはサンミダン・ホールディングスとの提携のもと、2026年内にさらに韓国国内で2店舗を追加出店し、2027年にはシンガポールにも初出店する計画だとしている。チポトレは2026年6月30日時点で、米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・中東地域に4200店舗以上を展開し、従業員数は約14万人。米国・カナダ・欧州では店舗をすべて直営で運営する、同規模の外食企業としては唯一の存在だとしている。一方のサンミダン・ホールディングスは80年以上の歴史を持つ韓国の食品大手で、パリバゲット、パリクロワッサンなど30ブランド、世界で約7000店舗を運営するほか、バスキン・ロビンスやダンキン、シェイク・シャックなど海外ブランドの韓国導入も手がけてきた実績を持つ。
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