ベジタブルテック株式会社は、日本の野菜を原料とする「飲む粉野菜」を、シンガポール高島屋で開催中の催事「Japan Fair – Celebrating SJ60」で展示・試供・販売している。会期は2026年9月29日から10月11日まで、会場はTakashimaya Square地下2階だ。営業時間は10時から21時30分までになる。

同社がシンガポールの百貨店で商品を展開するのは今回が初めてだ。催事は日本とシンガポールの外交関係樹立60周年を記念したもので、その枠組みを使った出店にあたる。

「飲む粉野菜」は、日本の農家が育てた野菜を粉末にし、植物由来のカプセルに詰めた食品だ。摂取の目安は1日6粒。ヴィーガン認証を取得しており、食物アレルギーの特定原材料等27品目は使用していない。原材料は日本産の野菜で、商品や時期によって内容は異なる。生産国は日本となる。

同社は、この商品を通常の食事の代替としては位置づけていない。忙しい日や、外食や出張が続く日などに野菜を取り入れる選択肢として提案する形を採った。

今回の出店は、販売だけを目的としたものではないという。来場者との対話やヒアリングを通じて、現地で商品がどう受け止められるかを学ぶ「海外での実証」の第一歩として位置づけている。得られた意見は商品開発、パッケージ、サービス、情報発信に反映させ、将来的にはASEANなどへの展開も検討する。

百貨店の催事を市場調査の場として使う組み立ては、販路を一から作るより負担が軽い。短期間の出店で現地の反応を確かめ、そのうえで本格的な展開を判断するという段階を踏める。日本の事業者が海外に出る際の入り口として使われてきた手法でもある。

リリースでは、シンガポールの市場背景についても数字を挙げている。2026年6月時点の総人口は約621万人で、そのうち非居住者が約198万人を占める。65歳以上の国民の割合は21.4%で、超高齢社会にあたる水準だ。2023年7月には国家施策「Healthier SG」が始まり、予防医療の推進が進められている。2023年から2024年の調査では、肥満が12.7%、糖尿病が9.1%、高血圧が33.8%、高コレステロールが30.5%、十分な身体活動を行う人の割合が84.7%と示されている。

代表取締役の岩崎真宏氏はコメントのなかで、「世界は栄養学でできている。」という考えを示し、農業から食卓までのつながりを重視する姿勢を述べた。単なるカプセルではなく、日本の野菜を時間や場所を越えて日常に取り入れる新しい選択肢を届けたいとしている。

ベジタブルテックは2015年7月7日創業で、本社は大阪市中央区に置く。野菜を中心とした食品の企画・開発・販売と、栄養学に基づく情報発信を手掛けている。

出典:ベジタブルテック株式会社 プレスリリース