株式会社ロッテは、株式会社ライフコーポレーション、株式会社ヤクルト本社との3社で実施した容器回収実験の結果を公表した。あわせて、スーパーマーケット ライフ豊洲店での回収期間を2027年3月31日まで延長する。

実験の目的は、使用済みポリスチレン(PS)食品容器の水平リサイクルの社会実装に向け、スーパーマーケットを拠点とした分別回収を検証することだ。実施期間は2026年3月9日から8月31日までで、好評を受けて延長が決まった。回収拠点はライフ豊洲店(東京都江東区)の1店舗となる。

回収の対象はヤクルト容器と雪見だいふくのトレー・ピックだ。回収方法は、飲食後にフタを外し、水で洗って乾かしてから回収ボックスに入れる形になる。ケミカルリサイクルによる水平リサイクルへの適性を検証している。

2026年8月31日時点の回収量は約42kgだった。月ごとの回収量は開始当初から増加傾向にあり、回収物の品質はほとんどがリサイクル適合品だったという。

回収物の品質に言及している点が、この報告の要点にあたる。量が集まっても、混入物が多ければ再生の工程で使えない。1店舗の回収ボックスという形では、持ち込む側の作業に品質が左右される構造になる。

不適合品の例も具体的に示されている。フタが残っているもの、洗浄不足で汚れたもの、回収対象外のPS容器、その他のごみだ。

この4つはいずれも、回収ボックスを置く側が想定しておくべき内容といえる。フタを外す、洗う、乾かすという3つの作業を客に求める設計のため、どこかが抜ける可能性がある。対象外のPS容器が入るのは、素材の見分けが難しいためだ。その他のごみの混入は、ボックスがごみ箱として使われる場面を示している。告知物の書き方や、ボックスの設置場所によって変わってくる部分だ。

回収量の約42kgという規模も、見ておきたい数字になる。約6か月で1店舗という条件での数字で、重量としては大きくない。ヤクルト容器とアイスのトレーはいずれも軽量な容器のため、個数に換算すれば相当の点数になる。重量が出にくい品目では、回収の効果を重さだけで測りにくい面もある。

周知の取り組みも行っている。2026年8月25日に店頭イベントを実施し、期間の延長を周知した。来店者からは参加への肯定的な声に加えて、回収拠点を増やしてほしいという期待の声があったという。

今後は技術評価を続けながら、実施店舗、回収対象物、参加企業の拡大を検討する。

小売とメーカーが組んで回収を行う形は、対象を絞れる点が特徴になる。自社で売った商品の容器を回収する構成であれば、素材が特定できるため再生の工程を設計しやすい。一方で、客から見れば対象が限られるため、どの容器が対象かを明示する必要が出てくる。1店舗で始めて拡大を検討するという段階の踏み方は、その運用を確かめる進め方といえる。

出典:株式会社ロッテ プレスリリース