米国の小売大手Walmartは10月1日、店内で探している商品をすばやく見つけられるようにする新技術「Shop to Light(ショップ・トゥ・ライト)」を紹介した。売り場には似た商品が何十種類も並んでおり、特定の1品を探すだけでひと苦労という場面は少なくない。スパイスのように小さな瓶が並ぶ売り場は、その最たる例だ。

アプリから頼むと、棚の札が光る

利用者はWalmartアプリで、探している商品への案内を依頼する。すると店舗のシステムに商品の場所が伝わり、棚の電子棚札(デジタル・シェルフ・ラベル)に内蔵された小さなLEDが点滅して、商品の位置を知らせる。棚を端から端まで見て回る必要がなくなる。この仕組みは、すでに同社の電子棚札に組み込まれているLEDを活用している。

従業員を支える2つの機能

同じLEDは、従業員の作業を助けるためにも使われている。

  • Stock to Light(陳列支援):従業員がモバイル端末で棚札のLEDを点灯させ、商品を置くべき場所をすばやく確認できる。味やサイズ、種類が違うだけで見た目がよく似た商品を補充する際も、場所を何度も確かめる手間が省け、お客様が見つけやすい位置に商品が並ぶようになる。
  • Pick to Light(ピッキング支援):オンライン注文の受け取りや配送向けの商品を集める際に、LEDが必要な商品の場所を案内する。ケチャップやピーナッツバターのように、ブランド、サイズ、種類(クリーミーかクランチーか)まで指定された商品を、従業員がすばやく見つけられる。

同社は、「どれも特別に高度な技術ではない。それが狙いだ」としており、これまで少し時間や手間がかかっていた作業を簡単にすることが、技術の最もよい使い方だと説明している。

Q&A(要点)

  • 電子棚札とは:従来の紙の値札の電子版。承認済みの価格をより効率的かつ正確に更新でき、棚の価格とレジの価格を一致させやすくなる。LEDも同じラベルに搭載されている。
  • 価格は自動で変わるのか:変わらない。価格はWalmartが「Every Day Low Price」の方針に基づき一元的に設定し、承認された変更を従業員が確認して反映する。電子棚札は承認済みの価格を表示するだけで、価格を独自に決めたり変えたりしない。変更は通常、営業時間外に行われる。
  • Shop to Lightを使うと価格が変わるのか:変わらない。LEDと価格表示は別の機能で、LEDは商品の場所を知らせるだけ。
  • 顧客の情報を集めるのか:集めない。電子棚札は閉じたシステムで動き、カメラやマイクも備えておらず、顧客を特定したり購買行動を追跡したりすることはできない。
  • 「サーベイランス・プライシング(個人データに基づく価格設定)」を行っているのか:行っていない。個人の顧客情報を使って、オンラインでも店舗でも個別に価格を決めることはしておらず、技術は効率の向上とコスト削減のために使っている。

出典:Walmart プレスリリース