株式会社マツキヨココカラ&カンパニーは、プライベートブランド「matsukiyo」から「matsukiyo ぬいぐるみ用洗剤」を2026年10月13日に数量限定で発売した。価格は税込437円で、規格は5ml×3包だ。販売するのはマツモトキヨシグループとココカラファイングループの店舗(一部店舗を除く)と自社オンラインストアとなる。
使い方は、水2Lに1包(5ml)を入れて手洗いし、水ですすぐ形だ。使い切りタイプのため計量は不要としている。
この商品で押さえておきたいのが、規格の設定だ。3包で437円という構成は、1回あたり約146円にあたる。ぬいぐるみを洗う頻度は日常的な洗濯とは異なり、年に数回程度に収まることが多い。大容量の洗剤を買っても使い切るまでに時間がかかる商材で、3回分に絞った小分けの形は使用頻度と噛み合っている。
計量が不要という点も、使う場面に関わってくる。洗濯機を使わず手洗いする前提のため、洗面器などで少量の水に対して洗剤を量る作業が生じる。1包を入れるだけで済む形であれば、量を間違える余地がない。
開発の背景として挙げられているのが、SNSで話題になっている「ぬい風呂」だ。洗面器などを浴槽に見立ててぬいぐるみを洗う遊びを指す。同社公式Instagramでぬいぐるみを洗う動画は、2026年9月15日時点で87万回以上再生された。ただし、その動画では本商品は使われていない。
動画の公開が商品の発売より先という順序になる。自社のアカウントで反応を確かめた後に商品を出す流れだ。87万回という再生数は、ぬいぐるみを洗うという行為そのものへの関心を示す数字になる。
もう1つのきっかけとして、店舗スタッフの声も挙げられている。売場で客から受ける相談や問い合わせは、既存の商品では応えられない需要を示すことがある。ぬいぐるみを洗うための専用品がなければ、客は代わりになる商品を探すか、店員に尋ねることになる。その積み重ねが商品化につながる形だ。
商品の処方についても説明がある。純石鹸成分と植物由来成分を中心にした処方で、生地に優しい設計としている。オリーブスクワランやトレハロースなどの保護成分を配合し、手洗い後の風合いに配慮した。無着色で色移りにも配慮しており、香りは天然ラベンダーオイルだ。
無着色としている点は、洗う対象の性質に関わる。ぬいぐるみは生地の色が多様で、洗剤に色が付いていれば移る懸念が生じる。洗濯機で水量が多い場合と違い、少量の水で手洗いする形では洗剤の濃度も高くなる。
注意表記として、洗濯用石けんであり入浴剤ではないと明記している。
この注記は、「ぬい風呂」というトレンドの性質から必要になる部分だ。洗面器を浴槽に見立てて洗う遊びとして広まっているため、入浴剤と同じ扱いで使われる余地がある。トレンドの言葉を背景として示しながら、商品の分類を明示する形になる。
数量限定での販売という点も、PBの投入としては見ておきたい。SNSで話題になっている需要に対して商品を出す場合、どの程度の規模で売れるかは事前には読みにくい。数量を限って出せば、反応を確かめたうえで次の判断に移れる。
マツキヨココカラ&カンパニーは、2026年6月末時点で国内47都道府県に3,600超の店舗を持つ。海外ではアジアを中心に6エリア105店舗を展開している。グループ理念として「未来の常識を創り出し、人々の生活を変えていく」を掲げている。