株式会社パパスは、ブランド「マドモアゼルノンノン(Mademoiselle NON NON)」で「Classic Sweatwear」の定番スウェットをリニューアルし、2026年10月16日から全国のマドモアゼルノンノンショップと公式ウェブショップで販売している。

ブランド60周年を記念して復活させた吊り裏毛シリーズを、生地の風合いとプリントデザインを変えて再登場させたものだ。

商品は4点で、価格(税込)は「吊り裏毛 パイル ジップアップパーカー」が42,900円、「吊り裏毛パイル ラグランスリーブ カーディガン」が39,600円、「吊り裏毛 パイル スウェットパンツ」が36,300円、「吊り裏毛パイル ラグランスリーブ トレーナー」が31,900円となる。ロゴも刷新した。一部店舗ではオーバーサイズのLLサイズも用意される。

この商品で押さえておきたいのが、生地を編む設備だ。

生地は、世界的に希少になった旧式の「吊り編み機」で編まれている。同社は、この機械が糸に余計な負荷をかけずにゆっくり編むため、ふっくらとした風合いになると説明している。

旧式の機械を使う形は、生産の速度と引き換えになる。ゆっくり編む構造であれば、同じ時間で作れる量は現在の編み機より少なくなる。希少な設備であることは、代替が難しいことも意味する。

この条件が価格に表れている。スウェットという商材で31,900円から42,900円という設定は、量産品とは別の水準にあたる。最も安いトレーナーと最も高いジップアップパーカーの差は11,000円で、約1.3倍の幅だ。

売場でこの価格帯を扱う場合、価格の根拠を伝える必要が生じる。見た目が似ている商品が数千円で売られている中で、4万円台の商品を選ぶ判断には説明が要る。編み機の種類や生地の作り方という情報は、その材料になる部分だ。

リニューアルの内容も見ておきたい。変更したのは生地の風合いとプリントデザインで、裏側の糸を従来より細く柔らかいものに変え、軽く柔らかい着心地を実現したとしている。

編み方の設備は変えず、使う糸を調整する形になる。吊り編み機で編むという製法を維持しながら、仕上がりの感触を変える構成だ。

定番商品に手を入れる判断は、商材の性質と関わってくる。定番は、同じものが続けて買えることが価値になる場合がある。前年と同じ商品を買い直す客にとっては、変更がない方が選びやすい。

一方で、着心地や素材には改良の余地が残る。裏側の糸を細くして軽くするという変更は、着た時の感覚に関わる部分だ。見た目の形を保ちながら中身を調整する形であれば、定番としての位置づけは維持される。

ロゴの刷新は、見える部分の変更にあたる。プリントデザインと合わせて変えることで、前のシリーズとの違いが分かる形になる。

サイズの展開にも条件がある。オーバーサイズのLLサイズは一部店舗のみの取り扱いだ。

サイズを全店で揃える形であれば、どの店でも同じ選択肢になる。一部店舗に限れば、在庫の量を抑えられる一方、客はどの店に置いてあるかを確認することになる。オーバーサイズという需要の幅が読みにくいサイズで、店舗を絞る構成と読める。

4点の組み合わせでも金額が変わる。パーカーとパンツを揃えると79,200円、トレーナーとパンツでは68,200円になる。上下で揃える形であれば、1点ずつ買う場合より支出は大きくなる。

同ブランドは1964年に原宿のブティックから始まり、「普通が素敵で、素敵が普通。」というコンセプトを掲げている。60周年を機に復活させたシリーズを、その後も手を加えて続ける形になる。

パパスは1978年3月の設立で、本社は東京都渋谷区広尾だ。

出典:株式会社パパス プレスリリース