株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、子会社の株式会社三越伊勢丹が2026年10月15日に「プラチナえるぼし認定」を取得したと発表した。女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優れている企業に対し、厚生労働大臣が認定する制度だ。プラチナえるぼし認定は、女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」を取得した企業の中でも、一般事業主行動計画の目標達成に加えて「採用」「就業継続」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目で高い基準を満たすなど、取組の実施状況が特に優良である企業に付与される最上位の認定になる。

この認定で押さえておきたいのが、段階を追う形だ。三越伊勢丹は2016年に「えるぼし認定」の2つ星、2023年に3つ星を取得しており、今回のプラチナ認定で3段階目になる。2016年から2023年までが7年、2023年から2026年までが3年で、2016年から2026年までは10年になる。前半の7年に対して後半は3年で、間隔が短くなる形だ。

認定の制度は、評価項目をどれだけ満たすかで段階が分かれる構成になる。星の数が上がれば満たす項目が増える形で、最上位のプラチナでは項目を満たすだけでなく高い基準が求められ、行動計画の目標達成も条件になる。段階を踏む形では取り組みの進み方が外から見える部分があり、2つ星から3つ星、3つ星からプラチナという推移であれば、どの時点で何が変わったかが示される構成だ。

評価項目の中身も見ておきたい。「採用」「就業継続」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つで、人事の各段階に対応する形になる。小売業ではこの構造が業態の性質と関わる部分がある。販売の現場では女性の従業員が一定の割合を占める形で、採用の段階では女性の比率が高い構成も生じる。

一方で管理職比率は別の指標になる。採用時の比率が高くても、管理職に占める比率が同じ水準になるとは限らない部分がある。両方が評価項目に入る形では、入口と上位の職位の両方が見られる構成だ。

「就業継続」と「労働時間等の働き方」も、店舗の勤務と関わる部分がある。小売の店舗は営業時間が決まっており、その時間に人員を配置する形で、シフトの勤務になり土日や祝日も営業する構成だ。時間の融通が利きにくい形では、育児や介護を抱える従業員が続けにくい部分がある。勤務の時間を選べるか、短縮した形で働けるかという条件が継続に関わる構成になる。同社はリリースで「性別や時間的制約の有無等にかかわらず、多様な人財一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでまいります」としており、時間的制約という表現が入る形はこの条件への対応を示す構成と読める。

「多様なキャリアコース」という項目も、小売業と関わる部分がある。販売職から始めて売場の管理、仕入れ、本社の業務へと進む形が一般的だが、職種を変える形や勤務地を限定する形も選択肢になる構成だ。コースが複数あれば従業員の事情に応じた働き方が選べる形で、転居を伴う異動が前提であれば家庭の状況によって続けられない部分があるが、限定した形のコースがあればその制約が外れる構成になる。

小売業の側から見ると、こうした認定は採用に関わる部分がある。店舗の運営には人員が必要で、販売職の採用は継続した課題になる形だ。求職者から見ると企業の内部の状況は分かりにくい部分があり、女性の比率や管理職の構成、勤務の条件といった情報は入社前には判断しにくい。認定の表示があれば第三者の基準による評価が示される構成で、厚生労働大臣による認定であれば国の制度に基づく形になる。最上位の認定であることも、水準を示す部分だ。

企業理念との関係も示されている。同社は「こころ動かす、ひとの力で。」というミッションのもと、従業員一人ひとりの成長や「ひとの力の最大化」がグループの成長につながるという考えを掲げている。百貨店の業態では接客が売上に関わる部分が大きい形で、商品の説明や提案、顧客との関係が購入の判断に入る構成だ。従業員の能力が業績と直結する形であれば、働く環境を整えることが事業の条件になる部分がある。

発表の時期も見ておきたい。認定の取得が10月15日で発表が10月27日、12日の間隔になる。

出典:株式会社三越伊勢丹ホールディングス プレスリリース