一般社団法人ChefooDo内に事務局を置く「食べるJAPAN」セレクション企画実行委員会は、第7回となる『「食べるJAPAN」美味アワード2027』の出品募集を行っている。エントリー期間は2026年6月19日から9月18日までで、締切が迫っている。全国から応募された食品を、日本のトップシェフや食関係の有識者が審査し、基準を満たしたものを認定・褒賞するプロジェクトだ。
「食べるJAPAN」は2019年の発足以来、国産品を食べることで地域を応援し、国産農林水産物の消費拡大を通じて日本の食料自給率の向上に貢献するという趣旨で活動してきた。2021年に農林水産省後援事業として第1回が開催され、今回で7回目を迎える。今年度は出品事業者の商品のマーケティングやブランディング支援、グローバル展開を一層強化するとしている。
審査基準は「美味しさ」だけではない。商品のストーリーや開発背景、コンセプト、商品トレンドと市場ニーズ、デザイン性、コストパフォーマンス、衛生管理と安心・安全対応、SDGsへの取り組み、そして未来につなげたい要素や共創の可能性までが加点対象となる。味と品質を最重要のファクターとしつつ、地域食材や地域特性の活かし方、食品や企業の背景にあるストーリーも重視する構成だ。
エントリー対象は、一次産品、加工品、調味料、飲料・酒類の4カテゴリー。日本酒については、別枠の「シェフが選ぶSAKEアワード」からの応募となる。エントリー費は一次審査が1品あたり3万円、二次審査が4万円で、いずれも税抜。過去にエントリーした事業者は一次審査費用が2万円になる。
審査の流れは、エントリーから書類審査を経て、審査費用の振込とサンプル送付、一次審査の試食、最終審査の試食を経て評価・選定される。一次審査は2026年10月17日、最終審査は11月13日を予定しており、結果通知は11月下旬から発送される。授賞式は2027年1月18日に歌舞伎座で行われる予定だ。
このアワードの特徴として運営側が挙げているのが、フィードバックの仕組みである。単に美味しさを評価・認定するだけでなく、料理人を中心とした審査委員会の評価コメントを直接出品者へ返し、それをもとに次の商品開発につながるヒントを料理人とともに考える体制を備えているという。受賞しなかった商品も含め、エントリーしたすべての商品について書面でのフィードバックが行われる。既存品の改良や新商品の開発に活かせる点が、他の賞と異なる部分といえる。
小売や外食の立場から見ると、このアワードは2つの見方ができる。1つは、自社のPB商品やオリジナル商品を出品する側としての活用だ。認定を受ければロゴマークやオリジナルPOPデータの利用権が付与され、販売促進に使える。ロゴを使うことで商品の認知度やブランド価値の向上、売上増加につながる可能性がある。
もう1つが、仕入れる側としての活用である。受賞・認定商品は通販や百貨店、セレクトショップ、飲食店などで取り上げられており、国内外の展示商談会でも披露されている。トップシェフとバイヤーが実食して選んだ商品というフィルターがかかっているため、地域産品を探す際の手がかりになる。
前回の第6回では、書類審査を通過した97品を審査し、グランプリ1品、準グランプリ3品、特別賞・協賛賞31品、認定34品が選ばれた。グランプリは大分県の夢中炭窯による「金色出汁 炭火干し椎茸」。準グランプリには福井県の有限会社いまい 五作荘、兵庫県のK.s+enchau、長崎県の五島の椿株式会社の商品が選ばれている。
審査委員長を務めるリストランテ アルポルトのオーナーシェフ、片岡護氏はコメントのなかで、厳しい競争を勝ち抜くには情報を発信して一般消費者に受け入れてもらうことが必要だとしたうえで、料理人が今後の展開や将来性も見据えながら食材や商品の価値と競争力を見立てていく考えを示している。
なお外食ソリューションEXPOとの連携も継続する。2027年1月20日と21日に池袋サンシャインシティ文化会館ビルで開催される「居酒屋JAPAN」において、実行委員会ブースでの展示を行う。ノミネート企業への販路開拓の機会提供が狙いだ。エントリーを検討する事業者向けのオンライン説明会も、9月3日と9月11日に開催される。
あわせて2つの併催アワードも募集中だ。「シェフが選ぶSAKEアワード」は、料理に合う日本酒を外食産業の実需者サイドから評価する部門で、締切は10月30日。もう1つが第2回となる「美味アワード インポートフードアワード」で、海外食品の日本進出をトップシェフが直接評価する。受賞の可否にかかわらず、参加した全企業に日本市場攻略のための評価レポートが提供される予定で、締切は美味アワード本体と同じ9月18日となっている。