東京地下鉄株式会社と、株式会社大丸松坂屋百貨店が運営する松坂屋上野店は、「メトロに乗ってエコフに行こう!キャンペーン」を2026年9月16日から10月19日まで実施する。両社の共同企画としては3回目となる。
「エコフ」は、大丸松坂屋百貨店が2016年から展開している衣料品回収によるリユース・リサイクル活動だ。今回のキャンペーンは、そこに鉄道会社との連携を重ねた形になる。
参加の流れは2段階に分かれている。前半となる9月16日から10月14日までは、松坂屋上野店で税込500円以上を購入するごとに、専用のキャンペーンシートが配られる。1会計につき1枚で、一部対象外のショップがある。シートの配付は松坂屋上野店のみで行われ、メトロの駅では配られない。
後半の10月15日から19日までは、そのシートを持って東京メトロに乗車し、銀座線上野広小路駅、日比谷線仲御徒町駅、千代田線湯島駅のいずれかに設置されたスタンプを押す。そのうえで、松坂屋上野店6階のエコフ キャンペーン会場に設置された応募箱へ投函すると、抽選に応募できる。賞品は全国百貨店共通商品券1万円分が10名、東京メトロ24時間券3枚セットが50名分だ。
企画の設計として注目したいのが、この日程の組み方である。買い物の期間と、乗車して応募する期間を分けることで、店舗への来店が2回必要になる。1回目は購入してシートを受け取り、2回目は回収会場のある期間に再び訪れる形だ。しかも2回目の期間は、エコフの衣料品回収と完全に重なっている。買い物で得たシートが、回収イベントへの動線になっている。
鉄道会社にとっての狙いも明確だ。スタンプの設置場所を店舗の最寄り3駅に限定することで、その駅の利用を促せる。このうち2つは改札内に置かれるため、実際に乗車した人だけが押せる。
環境という軸で両社がつながっている点も、この企画の土台になっている。東京メトロは長期環境目標を掲げ、鉄道利用が自動車と比べて年間約176.9万トンのCO2削減に貢献していると公表している。百貨店側は衣料品の回収を続けており、これまでに提供されたアイテムは848万点を超え、約2,464トンに達した。2026年1月時点の数字だ。
自動車ではなく電車で来店すること自体が環境配慮にあたるという整理は、駅に近い商業施設が使える切り口といえる。来店手段まで含めて環境の文脈に載せることで、企画の幅が広がる。
エコフ キャンペーンの回収条件も示されている。不用になった衣料品、靴、バッグを1人1店舗あたり9点まで持ち込むと、1点につき税込5,500円の購入ごとに1枚使えるアプリクーポン500円分が贈られる。回収期間は10月15日から19日、場所は松坂屋上野店6階の催事場内特設会場となる。クーポンの進呈対象はアプリ会員に限られる。
なお応募時のアンケート結果は、個人を特定できない形に加工したうえで東京メトロの人流調査にのみ提供されるとしている。個人情報そのものが提供されることはない。