株式会社錦糸町ステーションビルは、山形県高畠町との共同企画「高畠んまいもん祭」を、2026年9月26日と27日の2日間、JR錦糸町駅南口改札前のイベントスペースで開催する。時間は10時から19時まで、初日のみ11時開場となる。主催は高畠町、高畠町総合観光推進協議会、同社の3者だ。

駅ビルの催事という観点で見ると、この企画は会場が改札前という点と、館内の他の区画へ広げている点の2つが特徴になる。

まず物販の中心は、産地直送の店頭直売だ。ぶどうを栽培する農園と、1990年創業のワイナリーの2者が、それぞれ生産者として売場に立つ。改札前という立地は、通勤や乗り換えの動線上にあたるため、目的を持たない通行人にも接触できる。2日間という短い会期でも、一定の露出が見込める場所だ。

企画はここで終わらない。館内の5階にある飲食店では、ワイナリーとのコラボレーションとして平日のワイン飲み放題を実施する。期間は9月14日から27日までと、催事本体より2週間ほど長い。月曜から木曜は15時から19時30分ラストオーダー、金土日祝はグラス提供となる。価格は1人2,500円、30分の延長が550円だ。ソムリエ資格を持つ店長が、料理に合うワインを赤、白、ロゼ、泡から選ぶという内容になっている。

物販の催事を飲食フロアへつなげるこの構成は、駅ビルの強みを使った形といえる。改札前で商品を知った人が、そのまま上階の店舗で飲めるという動線だ。逆に、先に飲食店で味わった人が、週末の催事で買って帰るという流れもありうる。催事を単独のスペースで完結させず、館内のテナントを巻き込むことで、滞在時間と客単価の両方に効く。

来店プレゼントの設計にも工夫がある。公式LINEの友だち限定で、抽選付きクーポンを配信する。1等は旅行券5万円分、2等と3等にも景品が用意されている。加えて、税込3,000円以上を購入した先着100名には菓子が贈られる。

1等に旅行券を置いている点は、産地側の狙いを示している。館内に入る旅行会社の店舗が提案する高畠町のモデルコースで使えるという設定で、催事が実際の観光誘客につながる導線になっている。物販で終わらず、現地への来訪を促す構造だ。自治体が催事に出る目的が、単なる売上ではないことがよく分かる。

町のマスコットキャラクターによるグリーティングも、両日それぞれ3回実施される。1回あたり20分から30分程度で、家族連れの足を止める役割を担う。

なお同社はこの催事を、地域共創プログラムの一環と位置づけている。前回は2025年9月から10月にかけて開催しており、その好評を受けた2回目にあたる。支払いは現金、クレジットカード、電子マネー、バーコード決済に対応する。