株式会社阪急阪神百貨店は、「ワールド・ティー・フェスティバル 2026」を2026年10月28日から11月2日まで阪急うめだ本店9階の催場で開催する。最終日は17時に終了する。出店は約40ブランドだ。

この催事で押さえておきたいのが、開催時期を変えている点だ。これまでは初夏に開催していたが、1年で最も多様なお茶が揃う秋に初めて実施する。

時期を移す判断は、商材の性質と関わってくる。茶は摘む時期によって種類が分かれ、春摘みの一番茶、夏摘みの二番茶、秋に仕上がる茶が時期をずらして出てくる。初夏の時点では一番茶が中心になるが、秋であれば複数の時期の茶が同時に揃う。並べられる種類が増えれば、比較を軸にした企画も組みやすくなる。

実際に、2026年の春摘み茶(一番茶)と夏摘み茶(二番茶)を飲み比べられる構成を用意している。出品するのは、たかなし茶園(神奈川・秦野)、お茶のカジハラ(熊本・芦北)、吉田茶園(茨城・古河)、ティーファーム井ノ倉(奈良・月ヶ瀬)などだ。

価格を見ると、一番茶と二番茶の関係が茶園ごとに分かれている。

お茶のカジハラの「べにふうき」は20gで、春摘みが1,404円、夏摘みが1,620円だ。夏摘みの方が216円高い。たかなし茶園は、一番茶の「露地煎茶 おくみどり」が60gで1,296円、二番茶の「萎凋煎茶 おくみどり」が40gで1,296円となる。価格は同じだが容量が異なるため、1gあたりでは一番茶が約22円、二番茶が約32円で、二番茶が約1.5倍高い。

一方、吉田茶園は「いずみ 1st No.1 Premium」が20gで2,501円、「いずみ 2nd No.2 Amber sunset」が25gで1,801円だ。1gあたりでは1stが約125円、2ndが約72円で、こちらは一番茶の方が高い。

一番茶が高く二番茶が安いという関係は茶の一般的な捉え方だが、この3つの茶園では必ずしも当てはまらない。萎凋という製法を加えた茶が二番茶として出ている例もあり、摘む時期だけで価格が決まらないことを示している。飲み比べという企画が成立する背景にも、この違いがある。

もう1つの特徴が、香りによる分類だ。世界のお茶を「floral」「fruity」「spicy」「sweet」「natural」の5系統に分けて紹介する。

産地や種類ではなく香りで分ける構成は、選ぶ側の手がかりを変えることになる。産地別に並べれば、その土地の茶を知っている客は選べるが、知らない茶は判断できない。香りの系統で分ければ、飲んだことのない茶でも好みから近づける。約40ブランドが出店する規模では、何らかの軸で整理しないと選びきれない。

試しやすさに配慮した区画も設けている。ティーバッグ約130種類を1つから買える集積コーナーと、18ブランドによるお茶を使った焼菓子約50種類が並ぶ。焼菓子は抹茶、ほうじ茶、アールグレイ、和紅茶、チャイを使ったものだ。

1つから買える形は、130種類という数と組み合わせて意味を持つ。茶葉を1袋買えば数十グラム単位になり、合わなければ残ってしまう。ティーバッグ1つであれば、試すための金額も量も小さい。

商品の価格帯は幅がある。京玄米茶 上ル入ル「紅葉狩り」が4g×4包で1,301円、ティーファーム井ノ倉の「TEMPO」が30gで1,296円、モクシャチャイの「ロイヤルマサラチャイ」が80gで1,981円だ。高額帯では、ウーフの「アンバー」が60gで3,240円、台湾烏龍茶の「炭紀(秋)」が50gで2,970円、デンメアの「ウィーンアップルパイ」が80gで3,001円、レアティーの「レアアールグレイ」が50gで4,320円となる。

同じ9階で開催する「時をかけるあん」との連携も組まれている。お茶とあんを組み合わせたメニューを展開する形だ。

チャシツタイムの「ととのえる」はお茶とあんのセットで1,201円、お茶のみでは1,001円となる。差額200円であんが付く構成だ。このほか、和紅茶専門店 レインブラントティーの「和紅茶あんこチャイ」が1杯781円、グッド タイミング ティーの「抹茶あんバタースコーン」が1個756円、旅籠屋 利兵衛の「あん団子(和紅茶べにふうき)」が1本321円と、あんと茶を組み合わせた商品が並ぶ。

2つの催事を同じ階で同時に開く構成は、片方を目的に来た客がもう片方にも足を運ぶ流れを作る。茶とあんはそれぞれ単独でも成立する商材だが、組み合わせたメニューを置けば両方を回る理由になる。

館内のカフェでも限定メニューを提供する。9階の丸福珈琲店は抹茶パフェを1,595円、ドリンクセットを2,270円で出す。ア・ル・ロイックは阪急うめだ本店限定として抹茶ジェラートを650円、和紅茶クリームラテを750円で提供する。8階のかんみこよりは和紅茶とスコーンのセットを2,480円とする。7T+の焙煎ばん茶ジェラートは1個770円、カネ十農園のカネ十抹茶ラテは1杯851円だ。

このほか、茶園主、製茶師、ティーインストラクターによるセミナーを連日実施する。9階祝祭広場の階段下ステージでは、予約不要のトークショーも開催する。

出典:株式会社阪急阪神百貨店 プレスリリース