野原グループ株式会社は、「デザインのいまを手にいれよう-2026年最新グッドデザイン賞受賞特集-」を2026年10月15日から12月1日まで、GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARAの丸の内店(東京都千代田区、KITTE丸の内3階)とオンラインストアで開催している。会期は48日間で、扱う商品は約250点だ。営業時間は11時から20時まで(KITTE丸の内に準ずる)となる。
この催事で押さえておきたいのが、品揃えの基準の置き方だ。
セレクトショップの品揃えは通常、バイヤーが商品を見て選ぶ形で決まる。何を置くかの判断が店の性格を作る一方、選ぶ作業そのものに時間と目利きが必要になる。
この店は、グッドデザイン賞の受賞を基準に商品を集める構成を取っている。審査を通った商品だけを扱えば、選んだ理由は外部の基準で説明できる。客から見ても、その商品が置かれている根拠が分かる形になる。
毎年の発表に合わせて品揃えが更新される点も、この構成の特徴にあたる。賞は年に1度発表されるため、新しい受賞商品が毎年加わる。常設の品揃えに対して、今年の受賞商品を特集として前に出す形であれば、同じ店でも並ぶものが変わっていく。
同店は丸の内店で約2,000点、オンラインストアで約1,000点を扱っている。今回の特集で並べる約250点は、丸の内店の品揃えに対して約12%にあたる計算だ。常設の棚を保ちながら、新しい受賞商品を一定の割合で入れる構成になる。
扱う商品の価格帯には幅がある。最も低いのは鳥取県立美術館ミュージアムグッズのクーピー12色で1,400円(株式会社丹青社+FAN)、最も高いのはMOOV&COO(時計)で30,800円から33,000円(株式会社タカタレムノス)だ。約23倍の開きがある。
このほか、マワル Owan M・Lサイズが1,980円から2,090円(エフピー化成工業株式会社)、「時間の贈り物」(お香)が2,000円(一般社団法人 京都わかくさねっと)、スカグファ クリフが4,400円(CASARICH株式会社)、ハニトネ ニダン イブシ Lサイズが4,400円(有限会社丸俊セラミック)、河口湖ビールが4,550円(河口湖ビール合同会社)、KOHABAG(Basic Size)久留米絣が22,000円(Hana Material Design Laboratory株式会社)となる。価格はいずれも税込だ。
商品の設計についても個別に説明がある。
KOHABAGは、織りの過程でできる柄のズレを錯視として捉えたオリジナル柄をデザインし、軽量なテキスタイルバッグに仕立てたものだ。製造の過程で生じる不均一を、避けるのではなく柄の要素として使う構成になる。
MOOV&COOはパンチングメタルを使った金属製の時計で、新潟の金属加工技術を活かして切り抜き加工を量産化している。1点物として作る形ではなく、量産の方法を確立した点が設計に含まれる。
河口湖ビールはラベルを逆さに印字しており、飲む前に瓶をひっくり返して澱を混ぜる仕掛けを持つ。
この構成は、パッケージが使い方を伝える形にあたる。澱のあるビールは混ぜてから飲むことが前提になるが、説明書きを添えても読まれない場合がある。ラベルが逆さであれば、そのままでは読めないため、ひっくり返す動作が自然に生じる。文字で指示するのではなく、形で動作を促す設計だ。
ハニトネは植物の育ちやすい根の環境を整えるアップサイクル植木鉢で、他業種の産業廃棄物を活用している。
グッドデザイン賞の背景についても触れられている。1957年に通商産業省が創設した「グッドデザイン商品選定制度(Gマーク制度)」を母体とし、2026年度で70回目を迎える。GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARAは国内初の実店舗にあたる。
関連して、GOOD DESIGN EXHIBITION 2026(東京ミッドタウン・ガレリアB1F)でもPOPUPストアを出店する。期間は2026年10月31日から11月4日までで、営業時間は11時から20時まで(10月31日は22時閉場、11月4日は18時閉場)となる。
展示会に合わせてPOPUPを出す形は、受賞商品を見た人がその場で買える流れを作る構成になる。展示だけであれば購入は別の経路になるが、同じ会場に売場があれば動きがつながる。