世界最大のホームセンターチェーン、米ホーム・デポ(The Home Depot)は2026年8月27日、AIを活用した買い物支援サービス「マジック・エプロン(Magic Apron)」に、各店舗の情報を反映した店舗別ナレッジ機能を追加し、全米の店舗で展開すると発表した。すでに月間数百万件規模の質問に対応しているという同サービスに、来店客と従業員の双方が店内をより効率的に回り、商品を素早く見つけ、商品固有の質問をし、パーソナライズされたプロジェクトのアドバイスを受けられる機能を加えるものだ。マジック・エプロンはもともとオンライン上の買い物支援AIとして提供されてきたが、今回の拡張により、店舗ごとの在庫・レイアウトなどの情報を組み込んだ「店内版」として利用できるようになった点が特徴である。

マジック・エプロンは、テキスト入力に加え、音声入力(voice-to-text)、写真のアップロード、複数言語での会話にも対応しており、顧客はホーム・デポの公式アプリの「ストアモード」機能から直接利用できるほか、店内の掲示物に表示されたQRコードを読み取ることでもアクセスできる。ストアモードは、バーコードスキャンや商品の経路案内、リアルタイムの店舗情報といった機能で、店内での買い物を効率化するために2022年に導入された機能である。

今回の拡張により、マジック・エプロンは各顧客が選んだ店舗の情報に基づいたガイダンスを提供できるようになり、同社が50年にわたり蓄積してきたホームプロジェクトの専門知識と、オンライン上の数百万点の商品情報を組み合わせて活用する。例えば、顧客が芝生の種の袋を撮影して、自分の気候に合った肥料は何かを尋ねたり、石膏ボードの補修・塗装に必要な資材を確認したりできるという。また、選んだ店舗のマップを表示して商品の通路・棚の場所を素早く見つけたり、当該店舗や他店舗での在庫状況を確認したりすることも可能になる。

インターコネクテッド・リテール担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのジョーダン・ブロッジ氏は、「顧客はホーム・デポに専門的なアドバイスを求めて来店しており、買い物体験が簡単で効率的であることを望んでいると理解している」と述べた上で、「マジック・エプロンはデジタル分野で培った専門知識の強みを実店舗に持ち込み、顧客が商品を見つけ、プロジェクトのアドバイスを得て、より早く意思決定できる、より連携した買い物体験を生み出す」とコメント。あわせて、従業員が引き続き買い物体験の中心的な役割を担う中で、マジック・エプロンは店内で顧客がアドバイスやサポートを得るための新たな手段になると説明した。同社によれば、試験導入の段階でも、商品をより早く見つけられるようになった、購入の判断に自信が持てるようになった、商品の互換性への理解が深まったといった好意的な声が寄せられているという。

同社は現在、全米2000店舗超でマジック・エプロンを稼働させている。ホーム・デポは2026会計年度第2四半期末時点で、米国50州とワシントンD.C.、プエルトリコ、米領バージン諸島、グアム、カナダ10州、メキシコにわたり、直営店舗2364店と、建設資材大手SRSの拠点1340カ所以上を展開しており、従業員数は47万人を超える。

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