スキマバイトアプリ「シェアフル」を提供するシェアフル株式会社は、外食業に携わる企業担当者を対象とした特定技能に関する実態調査の結果を2026年8月27日に公表した。約9割にあたる88.4%が人材不足を実感しており、特定技能外国人の受け入れ停止措置を受けて、4割超がスキマバイトの活用を対策として検討していることが分かった。

調査の前提となるのは、2026年3月27日に出入国在留管理庁が発表した、特定技能「外食業分野」における受け入れ上限の運用だ。発表の背景として、外食業分野における特定技能1号の在留者数が同年2月末時点で約4万6千人に達し、受け入れ見込数である5万人を超えそうであることが示されている。慢性的な人材不足が続く外食業界において、特定技能外国人は即戦力として機能してきたが、受け入れ停止という新たな局面を迎え、各企業は採用戦略の見直しを迫られている。

まず人材不足の現状について、「感じている」が51.7%で最も多く、「非常に感じている」の36.7%と合わせると88.4%が不足を実感しているという結果になった。業態別に見ると、ファミリーレストランやレストランの担当者では「非常に感じている」が65.0%に達し、ファーストフードでも「感じている」が75.0%を占めた。業態を問わず切迫した状況にあることがうかがえる。

受け入れ停止措置による採用活動への影響については、「大きく影響する」が28.3%、「影響する」が15.0%で、合わせて43.3%が影響を認識していた。一方で「全く影響しない」も26.7%あり、認識は二分している。同社はこの点について、特定技能外国人を採用していない企業では影響を感じにくいことが背景にあると推察している。

対策の検討状況を複数回答で尋ねた設問では、「日本人アルバイト採用強化」が53.3%で最多となり、次いで「スキマバイト活用」が41.7%となった。同社は、スキマバイトが補助的な人材確保手段から重要な採用戦略の一つへと位置づけを変え始めていることを示唆する結果だと分析している。即時に必要な人材を確保できる柔軟性が、採用難の局面で評価されているという見方だ。

店舗を運営する側から見ると、この結果は外食に限った話ではない。人手が足りない状態が常態化し、単一の採用ルートに依存できなくなっているという構図は、スーパーやドラッグストア、コンビニでも共通する。特定技能という制度上の枠が絞られたことで、外食業がまず影響を受けた形だが、外国人材の受け入れに関する運用は他分野でも見直しが起こりうる。自店がどの採用ルートにどれだけ依存しているかを把握しておくことが、次の制度変更への備えになる。

対策の1位が日本人アルバイトの採用強化だった点も、実務的には注意が必要だ。同じ人材を各社が奪い合う構図になれば、時給の上昇や採用コストの増加に跳ね返る。スキマバイトが4割超で続いたのは、採用そのものを増やすのではなく、シフトの空白を必要なときだけ埋めるという別の解を選ぶ企業が一定数いることの表れといえる。定着を前提とした採用と、その日の穴を埋める手段を組み合わせる考え方だ。

同社は考察のなかで、受け入れ停止という外部環境の変化が続くなか、外食業界には特定の人材ソースへの依存を脱し、複数の採用手段を組み合わせた柔軟な体制を整えることが求められるとしている。スキマバイトについては、即時性と柔軟性において日本人アルバイト採用の補完として有効であり、シフトの空白を素早く埋める手段として活用する動きが今後さらに広がるとの見方を示した。

数字をもう一段細かく見ると、人材不足を「非常に感じている」と答えた層が36.7%に達している点は重い。感じているという程度ではなく、切迫していると答えた企業が3社に1社以上あるということだ。とりわけファミリーレストランやレストランでこの割合が65.0%に達したのは、フルサービス業態ほど必要な人員数が多く、欠員が営業そのものに直結しやすいためだと考えられる。省人化が進めやすい業態と、そうでない業態とで、対応の選択肢に差が出ている状況ともいえる。

調査は全国の外食業に携わる企業担当者を対象としたWebアンケートで、調査期間は2026年6月9日から7月22日まで、有効回答数は60件だった。回答数が限られるため、数値は傾向を示すものとして捉える必要はあるが、制度変更の直後に現場がどう受け止めたかを示す資料といえる。