株式会社ファミリーマートは、中国・四国地方の約1,200店舗で、おむすびや弁当などを配送する「定温便」を1日3便から2便に変更した。2026年10月6日納品分から開始している。

定温便の対象品目は、おむすび、寿司、弁当、パン、惣菜、デザートなど約800品目にのぼる。2便化はすでに2025年9月に北陸地方、2026年6月に東北地方と新潟県で実施済みで、今回の拡大により実施店舗数は約3,200店舗となる。

この変更を可能にした前提が、商品側の対応だ。同社は独自の炊飯技術で「ご飯が硬くなりにくい製法」を開発し、おむすびなどの消費期限を延長した。配送回数を減らせば、商品が店頭に並ぶ時間は長くなる。品質を保てる時間を伸ばさなければ、便数の削減は販売機会の損失につながる。製法の開発が先にあって、物流の設計変更が成り立つ構図になる。

期待される効果は3つの数値で示されている。総走行距離が年間約520万km減で約30%の削減、トラックの運行数が1日あたり約140運行の削減で35%の削減、これに食品ロスとCO2排出量の削減、米飯工場の生産性向上が加わる。

削減率が走行距離で約30%、運行数で35%と近い水準にあることから、1便あたりの積載や経路を大きく変えずに便数を減らす形と読める。3便から2便への変更がそのまま3分の1の削減に近い数字として表れている。

背景として挙げられているのは、物流業界のドライバー不足と、原材料・エネルギー価格の高騰だ。配送回数を減らす判断は、コスト削減だけでなく、担い手を確保できるかという問題への対応にもなる。

店舗運営の側への影響も示されている。荷受けなどの作業負担を軽減し、人員配置を最適化できるとしている。1日3回あった荷受けが2回になれば、作業に充てる時間とそのための人員の配置が変わる。深夜や早朝の人手が確保しにくい状況では、作業の回数が減ること自体が運営の負担軽減につながる。

削減した物流費の使い道も明示している。販促策に充てて、売上と客数の増加を目指すとしている。移行にあたっては、個店の販売傾向に基づく発注支援ツールと、スーパーバイザーによる説明で支援する。

便数が減れば、1回の発注でカバーする期間が長くなる。欠品と廃棄のどちらに振れても損失が出るため、発注の精度が従来より求められる。支援ツールとスーパーバイザーによる説明を併せて用意しているのは、その部分への対応と読める。

あわせて、地域限定の新商品も投入した。チルド弁当は中国・四国地方限定で、「牛丼」と「三元豚のロースかつ丼」がいずれも554円、税込598円となる。

冷凍弁当は2026年10月6日発売で、注文後に温めて提供する形だ。「とろ~りたまごのデミオムライス」が539円、税込582円。「ピリ辛!メキシカン風プレート」が519円、税込560円。「三元豚ロース使用 かつ丼」が539円、税込582円。「ごろっと満足 炒飯&唐揚げ」が528円、税込570円となる。税込価格は軽減税率対象商品のため消費税8%で表示されている。

冷凍弁当を加える構成は、2便化と関係している。冷凍商品は配送の頻度に左右されにくいため、便数を減らした体制でも品揃えを保てる。チルドと冷凍で性質の異なる商品を組み合わせる形は、配送回数を抑えながら売場の選択肢を維持する手段になる。

なお、店舗によって取り扱いがない場合がある。

出典:株式会社ファミリーマート プレスリリース