株式会社すりむには、買い物前に近隣スーパーの商品価格を検索・比較できるWebサービス「くらべる」を2026年11月1日から提供する予定だと発表した。特売やタイムセールなどの情報も確認できる。
利用は無料で、アプリのインストールと会員登録は不要だ。スマートフォンやパソコンのブラウザから使える形になる。登録を求めない設計は、使い始めるまでの手間を省く狙いと読める。
あわせて、同社が実施した調査の結果も公表されている。対象は東京都在住の20歳から69歳の3,000名で、調査期間は2026年7月2日から6日まで、Webアンケート形式でネオマーケティングが実施した。
食料品の価格を気にする人は83.2%だった。購入後に「他店の方が安かった」と感じた経験がある人は72.3%、複数店舗での買い物に負担を感じた経験がある人は61.3%となった。比較できる無料サービスを使いたい人は58.4%だ。
売場の側から見て考える材料になるのが、チラシに関する数字だ。チラシに「買いたい商品」が載っている頻度が低いと答えた人は85.1%に達した。
チラシは特売の告知手段として長く使われてきたが、掲載できる商品数には限りがある。来店客が買いたいものと掲載商品が一致しない場面が多いという結果は、販促手段としての限界を示している。掲載する商品の選び方や、チラシ以外の告知をどう組み合わせるかという課題につながる数字だ。
同サービスを使った場合に普段行かない店舗で買うと答えた人は48.3%だった。ただし同社は、これが想定の回答であり実際の導入効果を示すものではないと明記している。
このサービスの導入は、店舗にとって両面を持つ判断になる。価格を公開すれば、周辺より安い商品を持つ店は新規の来店につながる余地がある。一方で、価格が高い商品については比較の対象になり、来店の理由を失う場合もある。自店の価格競争力をどう見ているかによって、判断が分かれる構造だ。
比較される側に回ることを前提にすると、価格以外の要素も関わってくる。品揃えや鮮度、立地といった条件は比較サイトには表れにくい。価格だけで選ばれる商品と、それ以外で選ばれる商品を区別しておく必要が出てくる。
店舗向けの提供は、一都三県エリアで先行導入店舗を募集している段階だ。掲載商品数に応じた3つのコースを用意する。「すりむにライト」が50品目、「すりむにスタンダード」が70品目、「すりむにプレミアム」が100品目となる。料金と導入方法の詳細は問い合わせが必要だ。
掲載する品目数を選べる形も、導入の判断に関わってくる。全品目を公開するのではなく、50品目から始められるため、価格競争力のある商品に絞って掲載する運用も可能になる。
運用面では、専門知識がなくても扱えるよう、商品登録や管理画面の説明を行うとしている。価格は日々変わるため、登録の手間がどの程度かかるかは継続して運用できるかに直結する部分だ。
掲載店舗は先行導入店舗の決定後に公開される予定となる。
すりむには2023年3月1日設立で、本社は東京都新宿区。「くらべる」の運営を事業としている。