株式会社ビックカメラは、オリジナルブランド「ビックアイデア」の「ためのタオル」シリーズに、ハンカチタオル2種を2026年11月上旬から追加する。伊澤タオル株式会社との共同開発で、価格は各380円(税込)だ。

商品は「洗濯物を干す人のためのハンカチタオル」と「乾燥機を使う人のためのハンカチタオル」の2種になる。サイズはいずれも約25×25cmで、ポケットやバッグに入る大きさだ。干す人用は綿60%・ポリエステル40%で、乾きやすさを両立した糸を使い、パイルが立ちやすく風通しのよい設計になる。カラーはライトグレー、ライトブルー、モカベージュの3色だ。乾燥機用は「ヒートブラッシング加工」により、乾燥機使用時の縮み、ヨレ、パイルのへたりを抑えつつ肌触りと吸水性を維持する構成で、カラーはチャコールグレー、ネイビー、ベージュの3色になる。

販売は全国のビックカメラグループ各店舗とインターネット通販サイトだ。「ためのタオル」シリーズは2026年4月1日から全国で順次発売され、2026年10月時点でシリーズ累計の販売枚数が5万枚を突破している。

この商品で押さえておきたいのが、開発の起点が売場で見つけた矛盾だという点だ。同社は家電売場で乾燥機を勧める一方で、タオルによっては乾燥機の使用を推奨していない点に気付いたとしている。家電を売る側が、その家電で使う消耗品が対応していないという状況にあたる。乾燥機を買った客が手持ちのタオルを入れると縮んだりヨレたりする形では、せっかく勧めた家電が十分に使われない部分がある。売場で家電を説明する立場にいなければ気付きにくい種類の問題で、販売の現場から出た着眼点という構成になる。

家電量販店が非家電の自社ブランドを持つ構造も見ておきたい。同社の事業内容にはカメラ、パソコン、携帯電話、家電製品のほか、時計、メガネ・コンタクト、医薬品、玩具、スポーツ用品、寝具、酒類の販売が含まれる。扱う商材の幅は広いが、家電と一緒に使う日用品の品揃えは専門店やドラッグストアに比べれば限られる部分がある。乾燥機に対応するタオルという商材は、家電の売場で説明する必要が生じる形だ。自社で作る形であれば、売場の説明と商品の仕様を対応させられる構成になる。

商品名の付け方も分類として特徴がある。シリーズの既存3種は「洗濯物を干す人のためのタオル」「乾燥機を使う人のためのタオル」「髪をいたわる人のためのタオル」で、今回の2種を加えると5種になる。通常のタオルはフェイスタオル、バスタオル、ハンカチタオルというサイズで分類される商材だが、このシリーズは客の行動で分類する構成だ。干すのか乾燥機を使うのかは客の生活の条件にあたり、タオルの側ではなく使う人の側にある違いになる。売場では客に「どちらですか」と聞く形で商品が決まる構成で、サイズの棚とは別の分け方になる。今回は「ハンカチ」というサイズの分類と、「干す/乾燥機」という行動の分類が交差する形だ。

色の設定も用途との対応が見える。干す人用はライトグレー、ライトブルー、モカベージュで明るめの3色、乾燥機用はチャコールグレー、ネイビー、ベージュになる。どちらにもグレー系とベージュ系が入るが、グレーは明度が逆で、干す人用がライトグレー、乾燥機用がチャコールグレーだ。売場で2種が並ぶ場合、色の明度が異なれば見分けがつく形になる。同じシリーズで仕様の違う商品を並べる際、パッケージの表示だけでなく色で区別できる構成は、取り違えを防ぐ部分がある。

累計5万枚という数量も換算できる。2026年4月1日から10月31日までは214日、約7.03か月の計算だ。5万枚を割ると1日平均約233.6枚、月平均では約7,112枚になる。シリーズ3種での数量で、1種あたりに割れば1日あたり約78枚の水準だ。全国の店舗網とインターネット通販での販売であれば、1店舗あたりの枚数は少ない構成になる。タオルは買い替えの頻度が高くない商材で、家電量販店の売場では主力ではない位置にあたる部分がある。

価格の設定も検算できる。380円(税込)を1.1で割ると約345.45円になり、税抜では端数が出る形だ。タオルは軽減税率の対象外で標準税率10%にあたる。税抜で区切りのよい金額を設定していないため、税込の380円という表示を基準に決めた構成と読める。2種が同じ380円で並ぶ形で、客は価格ではなく自分の洗濯の方法で選ぶ形になる。

サイズを約25×25cmにした点も商材の位置づけを示している。面積では625平方センチメートルで、ポケットやバッグに入る大きさだ。シリーズの既存商品は自宅で使うタオルが中心だが、ハンカチタオルは持ち歩く商材になる。同社はハンカチを使う際の不満として、濡れたハンカチをしまう抵抗感と、乾燥機での縮みやヨレを挙げている。濡れたまましまう場面が生じる商材で、速乾性が効く構成だ。

素材と加工の作り分けも2種で異なる。干す人用は綿60%・ポリエステル40%という配合で、ポリエステルを混ぜることで乾きやすさを出す形になる。乾燥機用は配合ではなく「ヒートブラッシング加工」という処理で対応する構成だ。同じ目的に対して素材の選択と加工の処理という異なる手段を使う形になる。

「ビックアイデア」は「良いより、よくぞ。」を掲げるブランドで、売場で培った顧客理解と販売員の知見を基盤にするとしている。同社の創業は1978年5月で2026年で48年、設立は1980年11月で46年になる。本社は東京都豊島区高田、代表取締役社長は秋保徹氏、資本金は259億2,900万円で、東証プライム市場に上場している。

出典:株式会社ビックカメラ プレスリリース