株式会社リカーマウンテンは、公式アプリをリニューアルし、2026年10月から新アプリの提供を開始した。同社は全国210店舗で酒の専門店をチェーン展開している。
新たに加わった機能の1つが「お気に入り店舗機能」だ。よく利用する店舗を登録すると、その店舗のチラシをアプリで確認できる。チェーン店では店舗ごとに品揃えや価格が異なる場合があるため、登録した店舗の情報だけを見られる形にした。
独自コンテンツも追加している。グルメマガジン「LIKAMAN TIMES」の閲覧と、おすすめ商品を紹介するショート動画を扱えるようにした。クーポンや販促情報だけでなく、読む・見るコンテンツをアプリ内に置く構成になる。
アプリに読み物や動画を載せる組み立ては、起動の頻度を上げる手段にあたる。クーポンだけの機能では、買い物の直前にしか開かれない。酒類は商品の種類が多く、選び方の説明に需要がある分野でもあるため、商品紹介のコンテンツが来店前の検討段階で効いてくる。
既存のサービスは引き続き利用できる。「リカマンアプリクーポン」と、アプリ限定キャンペーンの「リカキャン」が対象だ。あわせて、全体のデザインと操作性も見直した。
同社は今後の方向性として、会員情報などを活用し、顧客一人ひとりに合った情報やサービスを届ける「One to One」のコミュニケーションを目指すとしている。今回のリニューアルはその第一歩という位置づけだ。
旧アプリの利用者向けには、移行についての案内も示されている。旧アプリは当面の間利用でき、サービス終了は2027年中を予定する。具体的な時期は決まり次第通知される。新アプリは自動でアップデートされないため、各アプリストアから新たにダウンロードする必要がある。旧アプリのお買物ポイントとリサイクルポイントは、新アプリにログインすれば引き続き使える。
アプリを入れ替える際の移行設計として、押さえておきたい点がいくつかある。自動アップデートで切り替わらない形のため、既存の利用者に対して新アプリのダウンロードを促す告知が必要になる。店頭での案内が主要な手段になるため、スタッフが説明できる状態を作ることが移行率に関わってくる。
旧アプリを即座に止めず、2027年中までの併存期間を設けている点も実務的だ。ポイントの残高を持つ利用者が移行しないまま終了すると、問い合わせや不満につながりやすい。ログインによって引き継げる形を用意し、終了時期を事前に示しておく進め方は、同様の入れ替えを検討する事業者にとって参考になる。
リカーマウンテンは1990年2月設立で、本社は京都市下京区。代表取締役は伊藤啓氏、資本金は5000万円だ。