イオン株式会社は、イオンリテールが新幹線で配送した「函館港の朝獲れ鮮魚」を首都圏の4店舗で販売したと2026年10月8日に発表した。販売は2026年10月9日と10日の2日間で、10月9日から始まった北海道フェアに合わせた実施だ。

同社が鮮魚を新幹線で配送する取り組みは、2024年3月から続けているものだ。地域の水産物をより良い鮮度で届けたいという考えに基づく。通常は水揚げの翌日に店舗に並ぶところ、新幹線を使うことで当日中の提供が可能になるとしている。

今回の商品は、函館港で水揚げされてから約12時間で店頭に並ぶ構成を採った。種類はスルメイカ、毛ガニなどだ。

店舗に届くまでの流れが時刻で示されている。午前2時ごろに函館港へ入港し、午前3時ごろに水揚げして函館市場へ運ぶ。午前5時30分ごろに函館市場で競りが行われ、午前9時35分に新函館北斗駅を出発する。午後2時8分に東京駅に到着し、トラックに積み替えて各店舗へ向かう。午後3時ごろから順次、各店舗の水産売場で販売される。

この流れを見ると、新幹線を使う輸送の性質が分かる。競りから列車の出発まで約4時間、列車が東京に着いてから店頭に並ぶまで約1時間という配分だ。列車の時刻は固定されているため、競りの終了から駅までの搬入を決まった時間内に収める必要がある。遅れれば次の列車になり、その日の販売が成り立たなくなる構造になる。

販売店舗が4店舗に限られている点も、この仕組みの制約を示している。対象はイオンスタイルレイクタウン(埼玉県越谷市)、イオンスタイル新浦安(千葉県浦安市)、イオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)、イオン東雲店(東京都江東区)だ。

新幹線で運べる量は、トラックによる輸送と比べて限られる。多店舗に配分するより、東京駅から短時間で届く範囲の店舗に絞る形になる。4店舗はいずれも東京駅から近く、積み替えから店着までを1時間程度に収められる立地にあたる。

鮮魚の売場から見れば、1日分の鮮度が商品の価値に直結する商材だ。水揚げの翌日に並ぶ商品と当日に並ぶ商品では、刺身として出せるかどうかの判断が変わる場面もある。一方で、この仕組みは実施できる日数と店舗数が限られるため、通常の仕入れを置き換えるものではない。フェアなどの企画に合わせて組み込む形になる。

同社は、新幹線配送だから実現できる体験を提供するとしており、今後もより鮮度の高い水産物を提供することで食卓を応援していくとしている。

なお、各日の店着は15時から15時30分ごろの予定で、交通状況により変わる場合がある。天然物のため、天候などにより取り扱いがない場合もある。北海道フェアの実施期間は店舗により異なる場合がある。

出典:イオン株式会社 プレスリリース