株式会社日本アクセスは、味の素冷凍食品株式会社と共同開発した冷凍食品2品を展開している。店頭(スーパー・ドラッグストアなど)では2026年8月から、ECストア「Smile Spoon」では2026年10月上旬から販売する。

商品は2点だ。「AJINOMOTO BRANDギョーザ」<お肉ぎっしりギョーザ>は鶏肉を主役にし、通常のギョーザより肉量を増やした構成で、1食(6個)で12.6gのたんぱく質を摂取できる。「FRESH FROZEN AJINOMOTO」<ふっくらむね肉から揚げ>はあごだしのコクと旨みがあり、鶏むね肉を使ってふっくらした食感に仕上げた商品で、100gあたり18.5gのたんぱく質を含む。

この商品で押さえておきたいのが、背景として示されている調査の数字だ。

「2024年『たんぱく質』意識調査」では、たんぱく質を重要な栄養素と答えた人が64.1%、とても意識して摂取していると答えた人が29.7%だった。一方で、毎日意識して摂り続けるのは大変と感じる人も25%を超えている。

重要だと考える人が64.1%に対して、実際に意識して摂っている人は29.7%にとどまる。差は34.4ポイントで、全体の3分の1以上が重要性を認識しながら行動に移していない形になる。

この差の理由として挙げられるのが、続けることの難しさだ。25%を超える人が毎日続けるのは大変と感じているという結果は、意識の問題ではなく実行の負担が障壁になっていることを示している。

売場の側から見ると、この構造は商品の選び方に関わってくる。たんぱく質に関心がある客は多い一方、専用の商品を毎日買い続ける形は続きにくい。日常的に食べるものにたんぱく質が含まれていれば、意識して追加する必要がなくなる。

ギョーザとから揚げを選んでいる点も、この構成と対応している。いずれも冷凍食品の定番にあたる商材で、たんぱく質を目的に買う商品ではない。普段から食卓に上がるものの中身を見直す形であれば、買う側の行動は変わらずに摂取量が変わる。

たんぱく質の量を見ると、ギョーザは1食6個で12.6gのため1個あたり2.1gになる。から揚げは100gあたり18.5gだ。商品の表示に数値を載せる形は、比較の材料を提供することになる。同じ売場に並ぶ他の商品と比べる際、数字があれば判断ができる。

市場の規模についても示されている。国内のたんぱく補給食品市場は3,096億円規模(2025年見込み、富士経済の調査による)とされる。

この市場にはプロテインや栄養補助食品が含まれる。専用の商品を買う形で成立している市場に対して、日常の食品でたんぱく質を補う構成は別の入口になる。専用商品を買う習慣がない層にも届く余地がある形だ。

開発の体制も見ておきたい。食品総合卸である日本アクセスが、メーカーの味の素冷凍食品と共同で開発している。

通常の流れでは、メーカーが商品を開発し、卸が小売へ流通させる形になる。卸が開発に関わる構成では、別の情報が入ることになる。卸は複数のメーカーの商品を扱うため、売場でどの商品が動いているか、どの価格帯が強いか、何が足りないかを横断して把握できる位置にある。

メーカーは自社の商品の範囲で考えることになるが、卸は市場全体の構成を見られる。売場に何が並んでいて、どこに空きがあるかという判断は、流通の側が持つ情報と結びつく部分だ。

販売の経路にも時期の差がある。店頭が2026年8月、ECが10月上旬で、約2か月の差がある。

冷凍食品のECは、配送の条件が常温品と異なる。クール便が前提になるため送料が高くなり、まとめ買いを想定した構成になる。店頭で先に実績を作ってからECに広げる形は、この条件の違いに対応した順序と読める。

ECでの販売先はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのSmile Spoon各店だ。卸が自社でECストアを運営する構成になる。

同社は、生活者のニーズに応える商品提案を通じて冷凍食品の魅力を伝え、市場の活性化を図るとしている。

出典:株式会社日本アクセス プレスリリース