株式会社NEXER Groupは、商業施設の企画・設計・施工や造作什器の設計・製作を手がける株式会社圡井と共同で、売場の陳列・ディスプレイに関するアンケート調査の結果を公表した。調査期間は2026年9月8日から9月15日まで、全国の男女500サンプルを対象としたインターネット調査で、質問数は8問だ。

陳列やディスプレイが購入意欲に影響するかという質問では、「とても影響する」が13.2%、「ある程度影響する」が52.2%で、合計65.4%が影響を感じると回答した。「あまり影響しない」は14.4%、「まったく影響しない」は20.2%となる。

この調査で押さえておきたいのが、認識と行動の間にある差だ。

陳列が購入意欲に影響すると答えた人は65.4%を占める一方、売場の工夫で予定になかった商品に興味を持ったことが「ある」と答えた人は34.0%だった。「ない」は66.0%となる。

2つの数字には31.4ポイントの差がある。影響があると認識している人は3分の2に達するが、実際に予定外の商品へ関心が向いた経験を挙げる人は3分の1にとどまる形だ。

この差は、陳列の効果の測り方に関わってくる。客に尋ねれば、陳列が購買に影響するという認識は広く共有されている。一方で、自分の行動として思い出せる経験はその半分程度になる。

売場の工夫が効いた場合、客はそれを工夫の結果だと自覚しないまま商品を手に取ることもある。目に入った位置にあったから買った、季節の商品が並んでいたから気づいたという経験は、意識に残りにくい部分だ。

認識としての影響と、記憶に残る行動の変化は別の指標になる。陳列の効果を客の自己申告で測る場合、この性質が関わってくる。

売場の好みについての回答も見ておきたい。商品が見やすく整理されたスーパーを選ぶ人が81.2%、統一感のないスーパーを選ぶ人が18.8%だった。約4.3倍の差がある。

8割を超える支持が整理された売場に集まる構成は、陳列に求められるものの順序を示している。季節の演出や特売の見せ方より前に、商品が見やすく並んでいる状態が支持される形だ。

整理という作業は、日常の業務として続くものにあたる。客が手に取った商品を戻す位置、補充の際の並べ方、前出しの頻度といった積み重ねで保たれる状態だ。特別な企画を立てるのとは異なる種類の労力が要る。

店舗への印象についても数字が出ている。陳列にこだわりを感じた場合、「良い印象になり、利用頻度も増える」が27.2%、「良い印象になるが、利用頻度は変わらない」が39.8%で、合計67.0%が好印象を持つと回答した。「印象は変わらないが利用頻度は増える」は5.6%、「変わらない」は20.8%、「その他」は6.6%となる。

好印象を持つ67.0%のうち、利用頻度も増えると答えたのは27.2%にあたる。好印象を持った層の中では40.6%の水準だ。残る39.8%は、印象は良くなるが来店の回数は変わらないと答えている。

印象の改善と来店頻度の変化が分かれる構成は、陳列の効果の範囲に関わる部分になる。売場の見せ方が店の評価を上げても、その店に行く回数が増えるかどうかは別の要素に左右される形だ。立地や価格、品揃えといった条件が来店の頻度を決める部分もある。

利用頻度が増えると答えた人を合わせると、「良い印象になり利用頻度も増える」27.2%と「印象は変わらないが利用頻度は増える」5.6%で32.8%になる。印象の変化を伴わずに頻度が増える層も一定数いる形だ。

影響を感じないと答えた層の内訳も特徴がある。「まったく影響しない」20.2%が「あまり影響しない」14.4%を上回っている。

選択肢が4段階に分かれる質問では、中間の回答が多くなる傾向がある。この質問では、影響を否定する側で極端な選択肢の方が多い形だ。陳列に関心を持たない層は、明確にそう答える構成になる。

同社は、陳列が商品の探しやすさだけでなく、商品の品質や店舗全体のイメージにも影響するとまとめている。整理された売場は清潔感や上質感を伝え、季節感のある演出は来店の楽しさにつながるという趣旨だ。

なお、数値は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があるとされている。

出典:株式会社NEXER Groupと株式会社圡井(https://kk-doi.co.jp/)による調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003364.000044800.html