株式会社カインズは、十分に活用されていない素材や資源を商品化する共創プロジェクト「MOTTAI(もったい)」を始動した。第一弾として、規格外農産物や食品製造工程で生じる副産物を活用した食品シリーズを展開。2026年10月19日から、対象の35店舗で順次売り場展開を開始した。
「MOTTAI」は、カインズが生産者やメーカー、地域社会、生活者をつなぎ、それぞれの素材、技術、知見、販売力を組み合わせて商品開発や販売に取り組むプロジェクトだ。名称は、ものが本来持つ価値や姿を意味する「勿体」に由来する。
第一弾の食品シリーズでは、「日本の食課題解決」「おいしさ」「生産者支援」をコンセプトに掲げる。形や大きさ、小さな傷などを理由に流通しづらい農産物や、野菜の皮、おからなどを活用。おいしさを理由に商品を選ぶ日常の買い物を通じて、生産現場や地域の課題解決につなげることを目指している。
10月19日から順次発売した「MOTTAIカレーシリーズ」は、石井食品株式会社との共同開発商品。形状や傷、色むらなどにより活用されにくかった千葉県産の有機野菜を使用し、小麦粉やカレールーを使わず、野菜とスパイスを中心に仕上げた。石井食品での製造過程では、食品添加物を使用していない。
ラインアップは「MOTTAI トマト香るひき肉カレー」「MOTTAI とろとろナスのひき肉カレー」「MOTTAI 豆乳とケールのゴロっと骨付きチキンカレー」の3種類。内容量はひき肉カレー2種類が各180g、骨付きチキンカレーが210gで、いずれも1食入り、価格は各税込598円となる。
12月中旬からは、「おからと豆乳の鈴カステラ」を順次発売する予定だ。三黒製菓株式会社と共同開発し、相模屋食料株式会社の豆腐製造工程で発生するおからを活用した。内容量は70g、価格は税込100円。
「白子町産玉ねぎの甘旨ドレッシングソース」は、12月以降に順次発売する予定。石井食品株式会社、私市醸造株式会社との共同開発商品で、千葉県白子町産の規格外玉ねぎを使用する。玉ねぎをダイスカットとペーストの両方で加え、甘みを引き出した。内容量は200ml、価格は税込598円となる。
オリジナル商品に加え、プロジェクトの理念に賛同するメーカーの商品も取り扱う。摘果りんごを活用したアップルソーダや、干し芋の製造工程で生じる皮を使った商品、規格外果実を使用したジャムなど、複数の企業による商品を展開する。
販売は、「CAINZ MARCHE」「くみまちマルシェ」を展開する店舗から開始した。初期の対象は、仙台富谷店、宇都宮平出店、日立店、千葉ニュータウン店、船橋習志野店、浦和美園店、町田多摩境店、相模原愛川インター店、富士店、名古屋大高インター店など35店舗。店舗によって一部ラインアップが異なり、今後も展開店舗を順次拡大する予定だ。
今後は、おからや米ぬか、摘果果実、規格外果実などを使った商品開発を進め、協業パートナーも継続して募集する。将来的には食品だけでなく、プラスチックや園芸用土などにも対象を広げ、地域の素材や資源を活用した商品づくりに取り組む。