株式会社ゴールドウインは、2026-2027シーズンから「Goldwin」ブランドがアルペンスキー日本代表チームのオフィシャルユニフォームサプライヤーになると発表した。同社はこれまでモーグル、スキークロス、エアリアルの日本代表チームを支援しており、アルペンを加えて4チームになる。提供するアイテムは9種で、レーシングスーツ、ウォームジャケット、ウォームパンツ、サイドジップパンツ、パッドビブパンツ、ミドルジャケット、レインコート、ウォームオーバーコート、トレーニングTシャツになる。2026年10月24日にオーストリア・ゼルデンで始まったワールドカップ開幕戦で、新ユニフォームを着用した日本代表選手が出場した。
この供給で押さえておきたいのが、アイテムの構成だ。9種のうち防寒にあたるものが4種で約44.4%を占める形になり、ウォームジャケット、ウォームパンツ、ミドルジャケット、ウォームオーバーコートが該当する。競技に直接使うのはレーシングスーツとパッドビブパンツの2種、防水がレインコート1種、練習用がトレーニングTシャツ1種、サイドジップパンツが1種という構成だ。
競技用のウェアが2種にとどまり防寒が4種を占める形は、競技の性質と関わる部分がある。アルペンスキーは屋外で行われ、選手は滑走の前後に待機する時間が生じる形だ。滑走そのものは短い時間になるが、スタートの順番を待つ間や競技の前の確認の時間は屋外で過ごすことになる構成で、気温の低い環境で待機すれば体が冷える部分がある。
防寒のアイテムを4種に分ける形は、重ね方を選べる構成になる。ミドルジャケットは中間に着る形で、ウォームジャケットやウォームオーバーコートはその上に重ねる形だ。気温や状況に応じて組み合わせを変えられる構成になる。ウォームオーバーコートという品目は丈の長い防寒着にあたる形で、待機の時間に全身を覆う形で脱ぎ着もしやすい構成と読める。
アパレルの売場という観点では、この構成が参考になる部分がある。屋外での活動を想定した商品では、着続ける衣類と待機の時に羽織る衣類が分かれる形だ。1枚で済ませる形ではなく、重ねる前提の品揃えになる構成になる。
素材と技術も見ておきたい。ウォームジャケットの表地にはリサイクルポリエステルが53%使われており、残りの47%は非リサイクルの素材になる形だ。リサイクル素材を使う場合は100%にできない部分がある。強度や風合いの条件があり、新しい素材と混ぜる形になる構成で、53%という比率は半分を超える水準にあたる。競技用のウェアでリサイクル素材を使う形は性能と環境の両方が条件になる部分があり、代表チームが着用する形であれば性能の要件は高い構成だ。その中で半分以上をリサイクル素材にする形になる。
レインコートには東レ株式会社の非フッ素はっ水技術「キューダスXT」が採用されている。はっ水の加工ではフッ素系の化合物が使われてきた部分がある。水をはじく性能が高く耐久性もある形だが、有機フッ素化合物については環境や健康への影響が指摘され規制が進む構成になる。非フッ素の技術はこの条件への対応になる形で、フッ素を使わずにはっ水の性能を出す構成で素材と加工の設計が変わる部分がある。
アパレルを扱う小売の側から見ると、この動きは商品の表示や説明に関わる部分がある。アウトドアやスポーツのウェアでは、はっ水や防水の性能が選ぶ基準に入る形だ。非フッ素という条件が加われば比較の項目も増える構成になる。競技用のウェアで実証された技術は一般向けの商品に展開される形も生じる部分があり、代表チームが使う条件で性能が確認されれば市販の商品への応用も進む構成だ。
同社の取り組みも示されている。次世代育成の取り組みとして「Goldwin Camp」を挙げ、長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」のもとで環境配慮型素材の活用を進めるとしている。2026年から2030年までは4年になる。同社は70年以上にわたり培った知見を活かし、日本のスキー文化の発展と競技価値の向上に貢献するとしている。
サポートするチームが4つになる形は、スキーの競技の中で種目をまたぐ構成になる。モーグル、スキークロス、エアリアルはフリースタイルスキーの種目にあたり、アルペンは別の系統の競技だ。種目によって滑る条件も装備も異なる部分がある。発表は2026年10月19日で、ワールドカップ開幕戦の10月24日までは5日の間隔だった。同社の本社は東京都港区、代表取締役社長CEOは渡辺貴生氏だ。