株式会社アトレは、台湾最大級の旅行博「2026台湾国際旅行博(ITF)」に2026年11月6日から11月9日までの4日間出展する。会場は台北市の南港展覧館1号館で、主催は財団法人 台湾観光協会、日本ゾーン事務局は公益社団法人 日本観光振興協会だ。2年連続の出展となる。
紹介するのはアトレ4館(恵比寿、上野、秋葉原、プレイアトレ土浦)と、グループ会社が運営する北関東の3館(宇都宮パセオ、バル小山、水戸エクセル)の計7館となる。
この出展で押さえておきたいのが、紹介する館の立地だ。
7館のうち、恵比寿、上野、秋葉原は東京都心にあり、プレイアトレ土浦は茨城県、宇都宮パセオとバル小山は栃木県、水戸エクセルは茨城県に立地する。都心の3館と、北関東の4館という構成になる。
訪日の旅行では、行き先が都心に集中する傾向がある。移動の便が良く、情報も多い。鉄道の乗り継ぎを調べる必要も少ない。
同社は、首都圏から北関東への周遊促進と訪日旅行の魅力発信を狙いとしている。都心の館と北関東の館を同じ場所で紹介する形は、この狙いと対応する構成だ。
都心の館だけを紹介する形であれば、来館の見込みは高いが周遊には結びつかない。北関東の館だけを紹介しても、その地域を目的地にする客は限られる。両方を並べる形であれば、都心に来た客が北関東にも足を運ぶ流れをつくれる形になる。
鉄道の駅ビルという業態も、この構成と関わる。駅に立地する施設であれば、移動の経路上にある。乗り換えや途中下車の際に立ち寄る形が成立する。
配布するクーポンの期限も見ておきたい。アンケートに回答した来場者には、アトレ4館・宇都宮パセオ・バル小山・水戸エクセル・各グランスタ/エキュートで使える500円クーポンが配られる。有効期限は2027年3月31日だ。
旅行博の最終日である11月9日から数えると、約142日間、4.7か月の猶予がある形になる。
旅行博で情報を得た客が、その場で日本に来るわけではない。航空券や宿泊の手配があり、休暇の調整も必要だ。計画から実行までには時間がかかる。
有効期限を翌年の3月末まで取る形は、この時間差に対応する構成になる。11月に情報を得た客が、年末年始や春休みの時期に来日する形でも使える期間だ。
使える施設の範囲も特徴になる。アトレグループの7館に加えて、グランスタ/エキュートでも使える形だ。グランスタとエキュートは株式会社JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニーが運営する施設にあたる。
別の会社が運営する施設で共通して使えるクーポンになるため、客が使える場所が広がる構成だ。都心の駅で使うか、北関東の館で使うかという選択も生じる。
来場者向けの企画も、この連携を使う構成になっている。
「おすすめの街とアトレ診断」は、指定のSNSアカウントをフォローした来場者に街と施設を提案するもので、結果はイラスト入りカードとして配布される。
これに加えて「オリジナルトラベルノート」は、アトレとグランスタ・エキュートの両方の診断を受け、2種類のカードを提示した人に配られる。
1社の診断だけでは条件を満たさない形になる。両方を受けるには、それぞれのブースに行くことになる。2社が組んで来場者を相互に送る構成だ。
旅行博の会場では、出展者ごとにブースが分かれる。1つのブースで完結する企画であれば、他のブースには行かない客も出る。2つの診断を条件にすれば、両方を回る動線が生まれる形になる。
配布物の内容にも地域の要素が入る。来場者に配られる限定デザインのドリンクホルダーは、宇都宮の名物である「ぎょうざ」をモチーフにしている。
北関東の周遊を促す狙いであれば、その地域の特徴を示す形が対応になる。宇都宮が餃子で知られる土地であることを、配布物のデザインで伝える構成だ。
台湾での接点も示されている。同社は台湾の施設「Metro Corner | atre 台北駅店」とも連携する。
現地に施設がある形は、旅行博での認知がその後につながる部分になる。旅行博で名前を知った客が、台北駅でその施設を見る機会がある構成だ。
このほか、ブースデザインを手がけたイラストレーションデザイナーのDory氏が来場し、トラベルノートにイラストを描く先着順のイベントも実施される。詳細は会場で案内される。
企画はいずれも無料で、内容は変更になる場合があるとされている。
アトレは1990年4月2日の設立で、駅ビルの管理・運営などを手がける。グループ会社は宇都宮ステーション開発株式会社(宇都宮パセオ・バル小山)と水戸ステーション開発株式会社(水戸エクセル)だ。