株式会社富士薬品は、2026年10月5日に東京都清瀬市と「地域活性化包括連携協定」を締結した。配置薬販売事業とドラッグストア事業を通じて、地域の情報発信、防災・災害対策、市民の健康増進などで連携する。具体的な取り組みは、今後、市と順次協議したうえで実施する方針だ。
配置薬販売の事業活動を通じた同社の自治体との協定締結は、今回で59例目、東京都内では4例目となる。締結当日には、清瀬市役所で協定締結式を行った。
協定の連携分野は7項目。シティプロモーション・情報発信、防災・災害対策、市民の健康増進やスポーツ、地域や暮らしの安全・安心、高齢者や子どもの見守り、地域産業の振興、その他双方が必要と認める事項で構成する。
情報発信では、富士薬品が運営するドラッグストアで、市のイベントを知らせるリーフレットやポスターを掲示するなどの活動を協議する。店舗を訪れる利用客に、清瀬市の情報を届ける取り組みを想定している。
防災・災害対策では、公共施設への配置薬の設置や、災害時の医薬品確保などを検討する。配置薬を通じた日常の備えと、災害発生時の対応について、市との協議を進める。
健康増進の分野では、配置薬の営業員が利用者を定期訪問する仕組みを生かし、健康診断の受診を勧める活動や、市が運営するスポーツイベントへの協力などを協議する。また、熱中症予防に向け、クーリングシェルターや、ひと涼みできる場所の提供も検討事項に含めた。
高齢者や子どもの見守りでも、営業員による定期訪問の機会を活用する。行方不明が疑われる高齢者などを発見した際に、市の相談窓口や地域包括ケアと連携することを含め、具体的な実施内容を今後詰める。地域産業の振興では、市のイベントや祭りへの協力について協議する。
協定締結の背景には、清瀬市内での同社の事業基盤がある。発表時点で、配置薬は市内の家庭や企業を合わせて約750軒が利用している。富士薬品グループは東京都内にドラッグストア・調剤薬局を181店舗展開し、清瀬市内では「ドラッグセイムス清瀬駅前店」を運営している。
清瀬市は、第5次清瀬市長期総合計画のもと、市民や大学、企業、市民活動団体などと協働するまちづくりを進めている。富士薬品は、家庭や企業への訪問活動と、医薬品・食料品などを扱う店舗を、市の取り組みに活用できると考え、今回の協定締結に至ったとしている。
同社は1930年に富山県富山市で配置薬販売業を創業した。現在は配置薬販売に加え、ドラッグストア・調剤薬局、医薬品の製造、医療用医薬品の販売を展開する。今回の協定では、地域に接する営業活動と店舗の機能を活用し、清瀬市とともに市民サービスの向上を目指す。