株式会社ファミリーマートは、「FAMIMA CAFÉ」のカップと備品が「2026年度グッドデザイン賞」を受賞したと2026年10月16日に発表した。主催は公益財団法人日本デザイン振興会だ。

2026年6月に新型のコーヒーマシンを全店に導入したのに合わせて、カップと周辺備品(マドラー、シュガーなど)のデザインを刷新した。審査では、親しみやすさを残しつつ軽やかで現代的な印象になった点と、直感的な使いやすさが評価されたとしている。

この受賞で押さえておきたいのが、対象となった物の性質だ。カップやマドラー、シュガーは使い捨ての資材にあたる。客が店内や持ち帰りで使い、飲み終われば捨てるものだ。

使い捨ての資材をデザインの対象に据える構成は、コンビニのコーヒーという商材の見え方に関わってくる。コーヒーそのものの味は飲まなければ分からないが、カップは買った時点から手元にある。持ち帰って職場や移動中に飲む場面では、そのカップを持っている時間が続く。直感的な使いやすさという評価も、マドラーやシュガーを扱う動作に関わる部分だ。

新型マシンの導入と同時に資材を刷新している点も、切り替えのタイミングとして理にかなっている。マシンを入れ替える際には抽出の仕組みも変わるため、カップの仕様を見直す機会にもなる。全店での導入であれば、資材の切り替えも一度に進められる。

あわせて、プレミアムモカの販売実績も公表している。2026年7月に発売し、2026年10月時点で累計150万杯を突破した。希少なエチオピア最高等級のモカ豆を100%使用した商品だ。

価格は税込で、ホットがSサイズ230円、Mサイズ300円、Lサイズ360円、LLサイズ420円となる。アイスはSサイズ240円、Mサイズ340円、Lサイズ440円、LLサイズ470円だ。軽減税率対象で消費税8%の表示となる。

サイズ間の価格差を見ると、ホットはSからMが70円、MからLとLからLLがそれぞれ60円だ。アイスはSからMとMからLがそれぞれ100円である一方、LからLLは30円にとどまる。アイスの最大サイズだけ、ひとつ下のサイズとの差が小さい構成になる。

販促としてファミペイのクーポンを配布する。対象は「FAMIMA CAFÉ」のモカブレンドとプレミアムモカで、アイスとホットの全サイズが対象だ。30円引きで、沖縄県は仕様が異なる。

配布は4弾に分かれる。第1弾が2026年10月21日から27日、第2弾が10月28日から11月3日、第3弾が11月4日から10日、第4弾が11月11日から17日で、いずれも7日間だ。

4週間を7日ずつに区切って連続させる形は、期間を細かく割る設計にあたる。4週間まとめて1つのクーポンにする形であれば、客は期間内のいつ使うかを決められる。1週間ごとに区切れば、その週のうちに使う必要が生じる。隙間なく連続しているため、全体としては4週間続く構成だが、使う側には毎週の期限が示される。

30円という定額の割引は、サイズによって比率が変わる。ホットのSサイズ230円では約13%の割引になる一方、LLサイズ420円では約7%だ。アイスのSサイズ240円では12.5%、LLサイズ470円では約6%となる。小さいサイズの方が割引の比重が大きい計算だ。

原料の産地に対する支援も報告されている。2026年6月30日から9月14日に実施したキャンペーンで、対象商品1杯につき1円を寄付した。

寄付の使途は2つに分かれる。1つはシダマ州の学校へのトイレと手洗い場の設置、および吸水ショーツ240枚の寄贈で、現地NGOとグッドネーバーズ・ジャパンが協力した。もう1つはイルガチェフェの生産者への農業資材の寄贈で、アフリカンベッド21台、チェリーバスケット1,500個、剪定ハサミ50個、ショベル50個、リヤカー10台などが含まれる。こちらは伊藤忠商事株式会社と現地輸出業者を通じて実施した。

生産者への支援内容を見ると、コーヒーの生産に直接関わる資材が並ぶ。アフリカンベッドは豆を乾燥させる棚、チェリーバスケットは収穫に使うかごだ。収穫から乾燥までの工程に使う道具を揃える形になる。

調達先の生産設備を支える構成は、原料の品質と結びついている。コーヒー豆の品質は収穫後の処理にも左右されるため、乾燥や選別の工程に使う道具が変われば仕上がりも変わってくる。寄付という形を取りながら、自社が仕入れる豆の品質にも関わる投資になる。

品質の評価にも取り組んでいる。本社で「エチオピアモカ豆カッピングコンテスト」を初開催し、11の生産拠点・農家の新穀をSCA基準で評価した。最優秀農園はゲラナ・アバヤで、表彰とフィードバックを行った。

評価して結果を返す形は、生産側にとって改善の材料になる。買う側がどの基準で何を評価したかが分かれば、次の収穫に向けた対応ができる。11拠点を同じ基準で比べる構成も、順位を示すことで目標を作る形になる。

このほか、2026年10月14日から16日に開催されたアジア最大級のスペシャルティコーヒーイベント「SCAJ2026」に出展した。大手コンビニとしての出展は2022年からで、今回が4回目となる。10月15日には世界的バリスタの粕谷哲氏が登壇し、プレミアムモカについて語った。

同社は2026年9月に創立45周年を迎え、新スローガン「いちばんチャレンジ」を掲げている。

出典:株式会社ファミリーマート ニュースリリース