株式会社エフピコは、エフピコチューパ株式会社が製造・販売する青果用の緩衝材『フルーツクッション®』に、グリーン、イエロー、オレンジの3色を追加した。既存のホワイトとピンクを含めて全5色の展開となる。製品の初回発売は2026年1月だ。

『フルーツクッション®』は、従来のフルーツキャップの代替品として提案されている緩衝材だ。フルーツキャップはネット状の緩衝材で、果物に一つずつ被せる作業が必要になる。これに対して本製品は、容器に敷いて果物を置くだけで保護とセットが完了する構造を採った。

作業時間の比較も示されている。熟練作業者である農家による社内検証では、フルーツキャップが平均36秒に対し、本製品は平均21.5秒だった。4個入りパックの梱包作業による結果で、同社は作業者や作業環境によって異なる自社検証の比較値としている。

装着という工程をなくすことで時間を縮める設計は、青果の売場やバックヤードで繰り返される作業に向けたものだ。1パックあたりの差は15秒程度だが、1日に何十パック、何百パックと詰める現場では積み上がる。人手の確保が難しい状況では、作業の工程数そのものを減らす手段が検討対象になる。

同社が挙げる特長は4点だ。1つ目が装着作業が不要でパック詰めを効率化できること。2つ目が複数の容器シリーズに対応する専用設計で、果物を容器内でしっかり固定できること。3つ目が柔らかい素材が果物を包み、衝撃や接触によるダメージを軽減すること。4つ目が重ねて保管できるため、バックヤードの省スペース化に役立つことだ。

重ねて保管できるという点は、資材を扱う側にとって見落とせない要素になる。ネット状のフルーツキャップはかさばりやすく、保管場所を取る。バックヤードの面積は売場と違って増やしにくいため、資材の体積が減ることは運用上の利点につながる。

今回追加した3色は、青果売場で広く使われているフルーツキャップの色にあたる。既存の売場イメージを大きく変えずに切り替えられるよう配慮したという。

色を既存の資材に合わせる判断は、導入のハードルに関わってくる。作業の効率が上がっても、売場の見え方が変わってしまえば導入に踏み切りにくい。果物の種類ごとに色を使い分けている売場であれば、同じ色が揃っていることが切り替えの条件になる。白とピンクの2色だけでは対応できなかった売場にも、選択肢が広がる形だ。

同社は今回のカラー展開を起点に、利用者の声を取り入れて製品を改良していく方針を示している。青果売場の作業負担軽減と売場づくりの両立を目指すとしている。

なお、本製品は意匠を取得している。「Fクッション」は『フルーツクッション®』の略称だ。

エフピコチューパは1973年10月設立で、本社は東京都新宿区。代表取締役社長は平田光史氏。食品容器の製造・販売を手掛け、環境負荷の少ない容器の開発・供給や独自のリサイクル技術の展開を行っている。

出典:株式会社エフピコ プレスリリース