株式会社近鉄リテーリングは、大阪市の「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証制度で最高位の「三つ星認証」と「イクメン推進企業」に同時認証されたと2026年10月7日に発表した。同社は小売店、飲食店、サービスエリア店舗の経営を手がけている。

「三つ星認証」は、より進んだ取り組みを行う企業を対象に新設された最高位の区分だ。「イクメン推進企業」は、男性の育児休業取得促進など、男性の家庭参加を後押しする企業に授与される。女性が活躍でき、男女ともに仕事と家庭の両立を図れる環境づくりを進めてきたことが評価された。

評価の対象となった取り組みは2つに分かれる。意欲ある女性が働き続けられる組織づくりと、男性の育児参画に向けた意識改革だ。

示されている数値を見ると、三つ星評価に関わる部分では女性管理職比率が12.3%となる。ライフステージが変わっても柔軟に働き続けられる制度を整備中としている。

イクメン推進企業の評価に関わる数値は、過去3年間の男性社員の育休取得率が62.5%、平均取得日数が7日以上(5名)だ。

男性の育休取得率が6割を超える水準は、店舗を運営する業態としては押さえておきたい数字といえる。小売や飲食の現場はシフトで人員を組むため、1人の不在が他のメンバーの勤務に直接影響する。本部勤務が中心の企業と比べて、休みを取りにくい構造を持つ業態にあたる。

一方で、平均取得日数が7日以上という水準も併せて見ておく必要がある。取得率と取得日数は別の指標で、短期間の取得でも率は上がる。両方を示している点は、現状を正確に伝える形といえる。

風土づくりの手法としては、全社会議で男性の育休取得事例を公開していることが挙げられている。育児を支え合う「休みやすい風土」の醸成を狙ったものだ。

制度を整えるだけでは取得が進まない場面は、どの業態でも起こりうる。前例がなければ最初の取得者が出にくく、周囲への遠慮が働く。事例を全社で共有する形は、取得が特別なことではないという認識を広げる手段になる。会議という場を使っている点も、個別の周知より確実に届く方法だ。

小売や外食では人材の確保が共通の課題になっている。働き続けられる条件を整えることは、採用の場面でも判断材料として示せる。認証という外部の評価を得る形は、その条件を客観的に伝える手段にもなる。

近鉄リテーリングは2002年3月設立で、本社は大阪市天王寺区。代表取締役社長は鳥居正彦氏となる。

出典:株式会社近鉄リテーリング プレスリリース