株式会社シロクは、同社が展開するブランド「FAS」の店頭販売員のユニフォームを一新し、2026年10月6日から全国のFAS店舗で着用を開始した。ブランド生誕3周年に合わせたタイミングだ。
デザインを手がけたのは、ウィメンズブランド「EZUMi」のデザイナー、江角泰俊氏だ。外部のブランドのデザイナーに制服の設計を委ねる形になる。
コンセプトは「窯変(ようへん)」で、着る人や着方によってシルエットが移ろう「服の構造変化」を表現したという。FASが掲げる「発酵」の考え方である「未完成の移ろいを肯定する」という思想を、衣服に落とし込んだとしている。
製品の特徴は構造の面で説明されている。ブラウスは背面のボックスプリーツと両脇の深いスリットにより、Aラインのシルエットを作る。可変ベルトを採用し、ボタンの留め方で裾を結んだり重ねたりしてフォルムを変えられる。ベルトを締めればエレガントに、外せばマニッシュな印象になるという。
着方で形を変えられる設計は、制服という衣類の性質に関わってくる。制服は同じものを複数の販売員が着る前提のため、体形や好みの幅に対応しにくい。留め方で形が変わる構造であれば、同じ1着でも着る側が調整できる。サイズ展開を増やさずに対応の幅を持たせる手段といえる。
ブラウスの背面にプリーツ、両脇にスリットを入れる構成も、動きやすさに関わる部分だ。接客では商品を取ったり説明したりする動作が続くため、腕や体を動かせる余裕が必要になる。装飾として見える要素が、同時に可動の確保にもなっている形だ。
外部デザイナーを起用する判断も、ブランドの打ち出しと結び付いている。化粧品の店頭では、販売員の装いがブランドの印象の一部を担う。商品のコンセプトを制服の設計まで通す形にすれば、売場全体で同じ考え方を示せる。ブランドの節目に合わせて切り替えた点も、店頭の見え方をまとめて更新する組み立てになる。
なお「FAS」は、京都府京丹後産の黒米にアルコールをほとんど産生しない酵母を加え、2段階発酵で作る「黒米発酵液」を主軸に据えたブランドだ。同社は、この発酵液が738種の成分を含むとしている。「EZUMi」は2010年設立のウィメンズブランドで、コンセプトに「理 / LOGIC」を掲げる。
シロクは2011年12月設立で、本社は東京都渋谷区、代表取締役社長は飯塚勇太氏となる。