株式会社良品計画は、10月15日、無印良品の「希釈洗剤シリーズ」が「2026年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞したと発表した。あわせて、本社の「ライブオフィス・良品計画 飯田橋ファーストタワー」と、法人向けオフィス家具「ボードファニチャー T字脚シリーズ」がグッドデザイン賞を受賞した。
グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する賞。今回は日用品、オフィス空間、家具という異なる分野で、同社の商品や取り組みが選ばれた。
「希釈洗剤シリーズ」は、植物由来の洗浄成分を使用した住居用・食器用洗剤。濃縮した洗剤を小さなパウチに収め、使用時に水で薄める方式を採用している。専用ボトルに水を入れ、パウチ1袋を注ぐことで使用できる仕組みだ。
開発では、家庭用洗剤の大容量化に伴う持ち帰りや収納の負担に着目した。洗剤を高濃度化して容器を小さくすることで、持ち運びやすさと省スペースでの保管に対応する。輸送や保管時の負荷を軽減することも設計に盛り込んだ。
審査では、洗浄力や価格だけでなく、持ち運びや収納、環境負荷といった使う人の課題に対応した点が評価された。また、水道水で薄める使い方を伝えるパッケージや商品名、室内に置いた際に主張しすぎない外観にも言及があった。
「ライブオフィス・良品計画 飯田橋ファーストタワー」は、日々の業務を行いながら、働き方や素材の活用、家具開発などを検証する本社オフィスだ。利用者の行動や働き方の変化を観察し、空間設計や商品開発に反映する場として運用している。
審査員は、オフィスの内装を刷新するだけでなく、働く場所そのものを継続的な実験と改善の場にした点を評価した。集中、交流、休息、移動の関係を見直すとともに、木材やリサイクル素材、床材、家具の更新などを実際の使用を通じて検証していることも取り上げている。
「ボードファニチャー T字脚シリーズ」は、国産材の活用と資源の循環を目指して開発した法人向けオフィス家具。天板からフレームまで国産木材を使用し、既存の什器とも組み合わせやすいシンプルなデザインとしている。
T字型の脚は、構造を簡潔にしながら強度を確保したもの。平らな状態で梱包でき、組み立てやすさにも配慮している。審査では、この脚の構造や国内産木材の採用、梱包状態から組み立てる際の扱いやすさが評価された。
同社は、日用品の商品開発に加え、法人向けの空間づくりやオフィス家具の開発にも取り組んでいる。今回受賞した3件は、家庭で使う洗剤から働く空間まで、それぞれの利用場面に応じた設計を行った事例となる。