米大手小売チェーンのターゲット(Target)は2026年9月8日、公式サイトの記事において、AIとパーソナライゼーションを活用した複数のデジタル新機能を紹介した。同社は「ゲストにとって買い物をより簡単に、インスピレーションに満ち、パーソナルなものにする」ことを掲げ、実店舗とデジタルチャネルを自然に行き来する顧客体験の摩擦を減らす取り組みを加速させている。週替わりの日用品をわずか数タップで再注文したり、写真を1枚撮影するだけでお気に入りの商品を見つけたりと、購買行動のあらゆる場面でテクノロジーとAI機能の活用が広がっているという。
エグゼクティブ・バイスプレジデント兼チーフ・デジタル・アンド・レベニュー・オフィサーのサラ・トラビス氏は、「ゲストは店舗とデジタルの間を自然に行き来しており、私たちはAIとパーソナライゼーションを目的を持って活用することで、彼らがより早く必要なものを見つけ、新たな可能性を発見し、自信を持って買い物できるよう支援している」とコメント。これらの機能強化は購入までの摩擦を減らすと同時に、ターゲットならではのスタイルやデザイン、差別化された品揃えを際立たせるものだと説明している。
記事では、直近数カ月で展開された4つの主要機能が紹介されている。
第一に、8月に導入された「フォトサーチ(Photo Search)」は、Targetアプリの検索バーにある写真アイコンから画像をアップロードまたは撮影することで、類似商品を探せる機能。友人の家で見かけたランプや、理想のイメージに合うクッション、オンラインで見つけたインテリアなど、言葉で説明しなくても視覚的なインスピレーションから商品発見につなげられる。
第二に、6月に導入された「AIレビューインサイト(AI Review Insights)」は、大量のレビューを読み込む手間を省き、商品属性ごとにフィードバックをテーマ別に整理する機能。例えばコードレス掃除機なら吸引力や耐久性、重さ、使いやすさ、プライベートブランド「オール・イン・モーション(All in Motion)」のアパレルなら着心地やフィット感、伸縮性、通気性といった観点をすぐに把握できる。同社によれば、この機能はコンバージョン率やカート追加率の向上、意思決定疲れの軽減に貢献しているという。
第三に、「バイ・アゲイン(Buy Again)」はTargetアプリのメインナビゲーションから利用でき、AIによるパーソナライゼーションで過去の購入履歴や頻繁に購入する商品、関連する割引情報を表示する。牛乳やパン、紙製品といった日用品を過去の注文からワンタップで新しいカートに追加できる。昨年の提供開始以来、レコメンド精度や割引情報の関連性を高め続けており、特に食品・飲料カテゴリーで前年比の高い成長を牽引しているとされる。
第四に、「コンティニュー・ショッピング(Continue Shopping)」は昨秋開始された機能で、ホームページやマイターゲット、検索結果画面において、最近閲覧した商品や関連する代替案、オファーを再表示し、買い物の続きをスムーズに再開できるようにする。エンゲージメントとカート追加率の向上に寄与しているという。
ターゲットは、AIとパーソナライゼーションを「意味のある形で」活用することで、ゲストが時間を節約し、幅広い品揃えを発見し、自信を持って買い物できるデジタル体験の構築を目指すとしている。今後もアプリの機能拡張を続けながら、ターゲットらしさを保ちつつ、よりパーソナルで利便性の高い買い物体験の提供を進めていく方針だ。
記事の結びでは、「私たちは、デジタルでの発見と店舗での卓越した体験を通じて、すべての家族が日常の喜びを見つける手助けをするためにここにいる」とのメッセージも添えられており、同社が掲げる長期的な顧客体験戦略の一環として、今回の一連のAI機能強化が位置づけられていることがうかがえる。
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