米CVSヘルス(CVS Health)は、店舗や薬局、クリニックなど、患者や顧客が日々頼りにする事業を安定して運営するため、再生可能エネルギーの活用を拡大していると発表した。新規および拡大した電力購入契約(PPA)を通じてクリーン電力の利用を増やし、排出削減、事業のレジリエンス(回復力)強化、途切れないケアの提供につなげる。2040年までに電力の50%を再生可能電力で調達する目標の一環と位置づけている。

背景には、産業の拡大に伴う電力需要の増加がある。信頼でき、手頃な価格のエネルギーへのニーズが高まるなか、各業界で長期的なエネルギーの安定確保とコスト管理のために再生可能エネルギーへ移行する動きが広がっている。同社にとって再エネ契約は、日々利用される店舗、薬局、クリニック、施設を支えるとともに、エネルギーシステムの強化や地域の脱炭素にも役立つ。

同社は2022年以降、再エネへの大規模投資を7件実施しており、直近ではメリーランド州で行った。あわせて、事業全体でエネルギー使用の削減と効率化に向けた省エネ策も進めている。これまでに、プロジェクトの稼働に伴い合計96万9,000MWh超のクリーンエネルギーを調達する契約を確保した。2025年の再生可能電力の比率は、総電力使用量の約33%だった。

PPAは、太陽光や風力の発電所といった再エネプロジェクトの開発を支える長期契約で、自社で発電所を建設・運営せずに再生可能電力を購入できる仕組みだ。電力は全米各地のプロジェクトで敷地外に発電され、送電網に供給されることで、クリーン電力の全体の供給量を増やす。CVSヘルスはその環境価値を受け取り、自社の電力使用量に充当する。契約は通常複数年に及び、クリーンエネルギーへの予測可能なアクセスを確保しながら、新たな再エネ設備の開発を後押しする。

こうした取り組みは、店舗やクリニック、施設の運営に使う電力に伴うスコープ2の温室効果ガス排出量を減らす柱にもなる。クリーン電力の割合を高めることで、同社のカーボンフットプリントを着実に減らし、運営効率の改善や長期的なエネルギーの信頼性向上にもつなげる。化石燃料への依存を減らせば大気質が改善し、呼吸器や循環器の健康問題の軽減にも寄与する。需要が高まる時期や異常気象時にも、患者や地域へのサービスを続けやすくなる点も利点として挙げている。

同社の最高サステナビリティ責任者、ジェニー・マコロック氏は、「ヘルスソリューション企業として、地域の健康は環境の健康と密接に結びついていると認識している。再生可能エネルギーへの投資を通じて、排出を減らし、事業のレジリエンスを高め、全米の地域で患者と顧客へのケアが途切れないようにする」とコメントしている。

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